【1974年】ヒグドン事件

 1974年10月、アメリカ合衆国ワイオミング州ローリンズで、立ち往生をしていた一台のトラックが救助された。
 中からは捜索依頼が出されていた石油採掘業のカール・ヒグドンが発見された。発見当時は生命、健康状態共に問題はなかったが、記憶に大きな混乱が見られた。
 詳しく事情を聴取したところ、ヒグドン氏は「アウッソ」と名乗る宇宙人に一時的に拘束されていたという。
 
 10月24日、ヒグドン氏は森林に鹿狩りに訪れていた。数等の鹿をしとめ、さらにその群れの一頭に狙いを定め、ライフルの引き金を引いたとき、奇妙な感覚に襲われた。ライフルの銃口から射出された弾丸がはっきり見えたのだ。そして徐々に動きを遅くしていき、ついには宙に浮いているように見えたという。ヒグドン氏は驚いて、その弾丸に触れようとしたが、彼の体も全く動かなくなってしまっていた。
 自分の体も弾丸も、よく見れば周りの何もかもが止まってしまっているなか、彼の意識ははっきりしていた。そのはっきりした意識が視界の端から何かが近づいてくるのを感じ取った。動かない体で何とか「それ」を見ようとしたとき、彼の目は奇妙な人間のようなものが写った。
 大きさは人間成人男性ほどで、がっしりとした印象があった。しかし、顔がおかしかった。顔には目と口しかなかったというのだ。鼻もあごもない。目は異常に小さく、口はサメの顎門のように大きかった。頭からは2本のアンテナのようなものが出ていて、足はひどいO脚のようだったが、足の運びは人間のそれとは全く違うように見えた。
 ヒグドン氏の視界の真ん中にその「人物」が立つと、突然ヒグドン氏の頭の中に直接、大音量のスピーカーノイズのような声が響いた。その声のすべてを理解することはできなかったが、その「人物」はアウッソと言う名前で、地球とは別の星系から来たということが分った。

 ヒグドン氏がアウッソに話しかけようとしたとき、彼の意識は突如途切れてしまう。次に気がついたとき、彼は見たこともない空間にいた。
その空間はすべてがガラスのような透明で、みずから光を放つ物質で作られていた。光の中にいるようで、その空間の広さや形状は見当がつかなかったらしい。また耳からはブーンという低いノイズだけが聞こえていた。
 彼の体はその時も全く自由がきかなかった。拘束具のようなものは見当たらなかったことから、念力のような力が働いていたと推測される。
アウッソが身動きが取れないヒグドン氏の頭部に奇妙な装置を取りけると、ヒグドン氏の頭に大量の光が流し込まれた。その一つ一つは何かのイメージのようだったようだが、氏はそれらすべてを覚えてはいなかった。そのなかで強く印象に残っていたのは、地球のような星、大量の自分と同じ顔の人間だったという。
もうろうとした状態のヒグドン氏にアウッソが「帰らせてやる」と言われたときに、再びヒグドン氏の意識は途切れてしまう。その後、トラックの中から無事に救助されている。

 ヒグドン氏の証言からアウッソと名乗る異星人は、人間の精神に対して強い干渉能力を持つと推測される。初めてヒグドン氏に接触した時、ヒグドン氏がライフルの弾丸が止まったように見えたのは錯覚ではなく、アウッソらの何らかの能力により精神の働きが劇的に増大されたものである。また、そのようなことをした理由は、アウッソ達と地球人類の精神波動が大きく異なっているためと考えられる。地球人類が射出された弾丸を目視できるほどの精神活性レベルにアウッソ達が生きていると推測される

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