熊本県熊本市植木町正清345

信愛病院

熊本県鹿本郡植木町にある信愛病院は、熊本では心霊スポットとして有名である。国道3号線を植木ICから福岡方面にしばらく走ると、右側にラブホテルが見える。その脇に細い道があり、そこを上っていくと廃墟となっている信愛病院にたどりつくことができる。中はサバイバルゲームをしたあとがあり、荒れている。噂によると、病院関係者の自殺や管理がずさんだったのか、入院していた老人患者の孤独死が多発したため、閉鎖されたと言われている。廃墟となってからも、病院内で白衣姿の看護婦が目撃される、老人の霊が目撃される、病院から何かを持ち帰ろうとすると、霊から電話がかかってくる、などの話がある。

信愛病院の中は、昼間に行っても非常に暗くひんやりとしているそうだ。入り口から入ると、中はスプレーで落書きされていて、また床が傷んでいるのか非常に歩きにくく、抜ける可能性もある。地下には霊安室があるという噂もあるが、これは実際に行った人によると、地下につながる階段などは存在せず、デマだそうだ。しかし1階の奥に重厚な扉を持った部屋があり、そこが霊安室である可能性はある。2階はさらに風化が激しく、壁が崩壊しているとろこもあるため、1階よりは明るい。

また、この病院が閉鎖されたのはおそらく昭和50年代ごろで、未だに閉鎖されていないのは、この土地を所有する関係者が不法侵入した人に因縁をふっかけて金を巻き上げるためだとも言われる。

この信愛病院で体験された話には以下のようなものがある。ある男性はサバイバルゲームが好きで、このときも仲間たちと集団で病院に入り、動画を撮影しながらサバイバルゲームを楽しんだ。最中は遊びに集中していたためか、何の心霊体験もしなかったが、帰ってから動画を見てみるといくつもの不審なものがあった。

まず、このカメラには他の日に遊んだときの動画も入っていて、順番に動画が入っていたはずだったのだが、帰って確認してみると順番がばらばらになっていた。これだけなら、何かエラーが起きたのかもしれない、と忘れることもできたかもしれない。中身を確認すると、まず到着してすぐ車から荷物を下ろしているシーンで、車の下に人の顔が映っていた。もちろんそんなところに人がいるはずがない。また中に入って、二つの班に分かれるとき、明らかに人の数が合わない。その日は4人と5人で分かれたはずだったが、カメラに内っていた数はおそらく一つの班が8人を超えている。暗くてよく確認できないが、人が明らかに多い。さらに、途中から音が静かになったときに人のうめき声が入っている。これは撮影しているときは聞こえていなかったのだそうだ。彼らは恐怖からそのカメラをすぐに捨てて、しばらくは信愛病院を含めて廃墟でサバイバルゲームをすることはなかったそうだ。

別の男性は、高校を卒業して就職し、自分の車を持つようになったため、週末には毎回友人とどこかへドライブに行っていたそうだ。最初は夜景が綺麗なところなどを回っていたが、あらかた回ってしまったところで心霊スポット巡りをはじめた。その男性は霊感などなかったため、いくつかのスポットを回っても何も感じることはなく、心霊スポットと言ってもこんなものか、と思っていたそうだ。しかし信愛病院に言ってからは、もう二度と心霊スポットには行かないと思ったそうだ。

その日、男性は友人と3人で信愛病院に行った。到着すると別のグループも来ていたようで、そのグループと合流し6人で中を回ることにした。少し進むと、黒い影がいくつも現れ、滑るように大浴場の方に移動していった。追いかけてみると、その影は今度はこちらに向かって滑るように移動してきた。それは襲いかかってきたようにも見えた。あまるの恐怖に、全員で全力で走って病院を出て帰ったそうだ。それから、二度とあんな場所には行かないと思ったそうだ。