ブロック・ネス・モンスター

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ブロック・ネス・モンスターとはアメリカ・ロードアイランド州のブロック島付近で見つかった未確認生物(UMA)の骨のことである。 島の名前にちなんでこの名前がついた。

この骨がブロック島で発見されたのは1996年9月のこと。
付近でアンコウ漁に出ていた漁船が仕掛けていた底引き網に偶然掛かりサルベージされた。
漁船が持ち帰った骨は、体の後半部がない状態であった。
しかし、その状態でも、その全長は約4.2mもあったとされ、鳥の嘴のような巨大な頭骨と、頭部の左右に触覚らしきものがあった形跡が確認された。

このモンスターの骨は二日間に渡って浜辺に放置されており、噂はたちまち広がり、謎の生物の骨を一目見ようとアメリカ中から多くの人々がブロック島に集まっていた。
その中での一人、ニューヨク州公園に勤務する海洋生物学者リー・スコットはこの奇妙な骨に興味を抱き、様々な角度からこの骨を撮影。
その後、検証のためその骨の一部を持ち帰り、ロードアイランドのナラガンセットにある全米海洋漁業サービスに送る予定でいた。
しかし輸送日の前日、家の冷蔵庫に保管していたはずの骨は何者かの手によって盗まれてしまったのである。
この島は習慣的に鍵を掛けるということがなく、リー・スコットもそうした習慣にならい鍵をかけずにいたのが原因とされている。

スコットは慌ててブロック・ネス・モンスターを引き上げた漁師の一人であったJ. T. ピニーは、消えたブロック・ネス・モンスターを探そうと島中に情報を求めましたが、結局ブロック・ネス・モンスターが見つかることは無かった。

この骨の紛失によって、この生物の研究は頓挫してしまったのである。

では、この骨の正体は一体何なのか?

近代の検証においてチョウザメやウバザメなど骨とする説が有力視されている。サメの専門家であるリサ・ナタンソン教授は、頭骨の特徴からウバザメである可能性を指摘している。決めてとされるのが、しょっかくのように飛び出た2本の職種であり、ウバザメもまた同様に触手のような部位を持っているからだ。

しかし、発見された骨の全長がウバザメの体長の倍ほどの大きさもあること、またウバザメの特徴となる骨格的特徴が幾つか見当たらないとのことから、ナタソン氏の唱えた説を否定する専門家が増えている。

その後、このブロック・ネス・モンスターに関する情報は何一つ上がらなくなってしまった。

また、ブロック・ネス・モンスターに似た生物の目撃例も上がることは無かった。

骨の紛失により詳しい調査が出来なかったことは確かに残念な事ではあるのだが、ブロック・ネス・モンスターに関する謎はより深まり、ミステリアスな魅力を一層帯びることととなった。

関連書籍や、グッズ、検証のためのウェブサイトなどが乱立し、このUMAに興味を持つ多くのファンを世界中に生んだのである。

また、観光資源に乏しかったブロック島にも多くの観光客がやってくる事となり、ブロック・ネス・モンスターのもたらした恩恵によって財政を立て直したと言われている。

また、ブロック島では『ブロック・ネス・モンスターTシャツ』が今でも売られている。
現在ではネット通販など気軽に手に入れられる事から人気は続いており、この島にやってきた謎の生物がもたらした恩恵は、未だ続いているといえるだろう。