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『ボウネッシー』とは、イギリス、ウィンダミア湖で目撃された未確認生物(UMA)である。

イギリス北部にあるスコットランドでは、古くから恐竜や大型爬虫類にも似たUMAが目撃されている。
今もなおネス湖で目撃され続けている伝説のUMA「ネッシー」は、イギリスを代表するUMAであり、世界で最も名の知られたUMAでもある。

そして同国、イングランド北西部のカンブリア州にあるウィンダミア湖にも、ネッシーによく似た生物が目撃されている。

ネス湖によく似た形のウィンダミア湖に潜むその怪物の名は「ボウネッシー」。巨大なヘビのような体躯を有し、犬の様な小さな頭を持つシーサーペント・タイプの大型UMAである。

ウネッシーの最初の目撃例が報告されたのは、2006年のこと。
ジャーナリズム講師であるスティーブ・ブリンプが、レイ・キャッスル(ウィンダミア湖畔に立つ有名な城)から湖を見ていた。
その時、湖の水面を泳ぐ長さ9メートルのヘビのような生物を目撃したのだ。
このとき目撃されたのはシーサーペント・タイプのUMAであるとされるが、背中にはコブのようなものが認められたという。
 
この年から翌2007年にかけて、同湖でのUMA目撃談が相次いだ。
この事から、このUMAに名前が必要となり、近くのネス湖に住むネッシーにちなんで「ボウ・ネッシー」(新たなるネッシー)とう名前が付けられたのである。

2007年2月23日には、写真家であるリンデン・アダムスが同湖に訪れた際、偶然発見したボウ・ネッシーの撮影に成功。
体長約15メートル程の巨大なUMAの写真によって、その名は世界中に広まった。

その後も目撃談が相次いだ結果、レイクモンスターの噂が一気に拡がり、ボウ・ネッシーを一目見ようと押し寄せた国内、国外を問わない人々により、ウィンダミア湖は人であふれかえった。

一躍UMA界のトップスターとなったボウ・ネッシー。
だが、その未確認生物は、果たしてウィンダミア湖の底に実在するのだろうか?

ボウ・ネッシーの親に当たるネッシーはその知名度ゆえ、幾度も本格的な探索が行われている。
しかし、その全てが失敗。ソナーを用いた水中調査の結果もむなしく空振りし、ネッシーを写した有名なあの写真すら、その撮影者自身がねつ造であると暴露しているため、ネッシーの存在はもはや否定論が圧倒数をしめているの。

ところが、このボウ・ネッシーの場合はネッシーとはちがった。

2010年9月、当時ホテル従業員であった前出のトーマスと有名サイキックのディーン・メイナードが、徹底的な現地調査を行ったのだ。このときの現地調査では、湖底に20メートルを越す巨大な影がソナーで確認されているのだ。

さらに注目すべきは、その目撃例がまったく途絶えていないこと。

2011年2月には、IT業界に従事するトム・ピクルスがボウ・ネッシーの撮影に成功している。
この日ウィンダミア湖で同僚たちとカヤックで楽しんでいたところ、湖の水面からうごめく巨大な生物を発見。あわてて携帯電話カメラで撮影した。
 撮影された写真に写されているのは、数個のコブをもった黒い生物。 ピクルズ氏の話によると、この生物らしきものは自動車3台分くらいの大きさがあり、時速16キロほどの速さで泳いでいたという。

さらに2014年1月12日にも、ウルバーストーンに住むマット・ベネフィールドがボウ・ネッシーの姿を偶然撮影している。
この時、ベネフィールドはウィンダミア湖の北側で写真撮影を楽しんでいた。しかし、後にその時撮影した写真を整理していた所、その中の写真の1枚に奇妙なさざなみが写り込んでいた。ベネフィールドはこの波紋はボウ・ネッシーが起こしたものと証言している。

 一方、この写真を見た淡水生物協会のサラ・ジョンソンは、大型のナマズが起こした波紋、あるいは写真が撮影された30秒から5分前に現場付近を通過したパワーボートが残した波であった可能性もあると指摘する。

果たして、ボウ・ネッシーは実在するのか?
はたまた、捏造と蔑まれたネッシーの無念を晴らすこととなるのか?
名実共の、今後の調査研究に期待の高まるUMAだ。