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●ニンキナンカの生態

 ニンキナンカとはガンビア共和国で目撃されている大型の水棲UMAである。体長は10m〜50mと言われ、頭部は角を生やした馬のようで、幅1mほどの長い胴体を持つ。表皮には鱗があるとも言われる。

●ニンキナンカの目撃談、正体

 ガンビア共和国にキエン・ウエスト国立公園という自然保護区がある。その自然保護区内の沼地で、2003年巨大な生物が目撃された。目撃したのは自然保護官の仕事をしていた男性で、その生物はまるで龍のような外見をしていたという。ニンキナンカは古くから「悪魔の龍」と呼ばれ、伝承では目撃したものには災厄があると考えられていた。この目撃した男性は、イスラム教の聖者からもらいうけた実を食べたため、無事だったという。

 ニンキナンカは西アフリカ一帯で目撃されており、その姿はとにかく巨大で、長く、ワニやヘビのような長く鱗のある胴体をもつ。一説には背中に翼をもっていたり、炎を吐いたりもするという。現地人からは恐れられており、目撃した者はすぐに病にかかり死んでしまうと言われていた。しかしニンキナンカに関する目撃談には、本当にUMAに遭遇したようなものから、古い伝説的なものまであり、詳細は分かっていない。

 2006年には、イギリスの動物学者であるリチャード・フリーマンを中心とする未確認動物研究のチームがニンキナンカの調査に乗り出したが、ニンキナンカが生息しているという証拠は見つからなかった。調査を行ったフリーマンは、実在を疑うというコメントを残している。伝承で姿を見た者は死んでしまうということになっているため、有益な目撃談が残らないそうだ。しかし研究チームは、ニンキナンカは単なる民間伝承ではなく実際に存在する可能性もゼロではないと考えている。

 ニンキナンカの正体はなんなのだろうか。姿は中国の龍にそっくりなのだが、龍はもちろん伝説上の生物で現実には存在しない。現実的な説としては「大型の新種は虫類説」「ワニの誤認説」がある。アフリカでは多くの巨大な未確認生物が目撃されている。そしてその多くが水辺に住み、細かい特徴の違いはあるものの、巨大であったりは虫類のような外見で細長い体を持っていたり、と共通点も多い。

 これらの事実から、アフリカには新種の大型生物が生息している可能性が考えられないだろうか。ニンキナンカは推定50mと非常に大きい。この大きさは現実的にはあり得ないと思われるが、細長い胴体や鱗のある表皮という特徴から巨大なヘビやトカゲであるという可能性がある。頭部には角やとさかがあると言われるため、新種の未だに発見されていない巨大は虫類なのかもしれない。

 より現実的な説としては、「ワニの誤認説」がある。アフリカにはクロコダイルなど多くのワニが生息している。ワニは基本的に水辺に棲んでおり、大きなものは5m〜6m、中には8mになるものもいる。50mという目撃談には遠いが、近くで見れば驚いて怪物のように見えてしまうこともある。

 アフリカのジャングルはいまだに未踏の地も多く、現代でも毎年多くの新種の生物が発見されている。過去にも実在しないと考えられていた生物が確認されたケースがいくつもある。ニンキナンカが新種の生物であると発表される可能性もあるのだ。