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「東山公園のボートにカップルで乗ると別れる」という、東海地方在住者ならほぼ知っている都市伝説。

老若男女に広く知れ渡っているこの都市伝説には実は由来がある。この池に住んでいた竜が、信心深く回復を祈ったものの母親を亡くしてしまった娘を不憫に思い、「忘れ水」という霊水を天から授かりその娘に与えたところ、娘は平静を取り戻したという伝説が由来だと言われている。
その伝説がいつの間にか一人歩きをはじめ、「悲しみを忘れる」から「カップルが別れる」に変化していったとされる。

このエピソードは江戸後期の読本である「尾張千夜噺」にも記載されており、池の畔には「忘れ水」の記念碑が建っているが、伝説が知れ渡っている割に、この碑の存在についてはあまり知られていない。

また、バレンタインデーなどに敢えてカップルでの利用を促したり、カップルが別れないことを証明するためのチャレンジボート無料で貸し出すなど、この都市伝説を逆手にとったキャンペーンも多数行われている。ふたりの愛を試したいカップルには好評のよう。