都市伝説「口裂け女」

cover

口裂け女の噂は、大人には余り影響は無く、
特に小中学生に恐怖的な印象を与え、強く根付いた噂話です。

1979年頃に噂が始まり、各地で、色々な口裂け女の伝説が現れました。

古くは1754年の岐阜県で起きた農民一揆で犠牲になった者の怨念が、
妖怪伝説となり、時を経て現代の口裂け女になった説もあります。

明治時代に岐阜県と滋賀県で、女性が手に鎌を持ち、
白装束姿で目撃されたことから始まった噂話の説もあるようです。

現代では、精神状態が不安定な女性が、
顔の下半分に口紅を塗り、精神病棟から抜け出したなどの話も有ります。

岐阜県では、噂が集中していて、
夜の塾通いをしたい子供を諦めさせるため、
「夜外に出ると、口裂け女が出るよ」と言って夜の外出をできない様に、
子供を怖がらせたり、教育熱心の母親の姿から想像されたりと、
噂の出処が違えども、子供達に恐怖を与えたのは確かでしょう。

一時消えた噂でしたが、1990年に、
再び噂が流れて、整形ミスであるなど、いかにも現代風な容姿で語られました。

口裂け女の容姿は、地域で様々に変わっていますが、
一般的には、黒い長髪、マスクをしている、白い衣装、手に鎌を持っている、等です。

身体能力は、100mを12秒台で走るとされ、
かなりの高速で移動できるなど、身体能力は高いと言えます。

普段の居場所は、神社に寝泊りしている、体育館のステージの下に住んでいる、
学校の保健室に現れる、墓石のあるところに現れると言われています。

口裂け女には姉妹が居て、姉の二人は整形に成功したが、
末っ子だけが、手術に失敗し、口が裂けたままに成っていると語られています。

実際、この口裂け女は、社会問題になり、映画化されたり、
隣の国、韓国でも流行ったと言われています。

口裂け女の行動は、道行く人に話し掛け、
「私、綺麗?」と聞いて来るので、「はい」と応えると「これでも?」と、
マスクを取り、耳まで裂けた口を、露にするとされ、
「いいえ」と応えると、持っている鎌で襲われると噂されていました。

口裂け女の対処法として、
好物のべっこう飴を与えて喜んでいるうちに逃げる、
「私、綺麗?」と聞かれたら、「ふつう」と応えると襲われないと伝えられています。

愛媛県と徳島県では「口割れ女」の都市伝説があり、
愛媛県では、「私、美人?」と聞かれて応えないと包丁で刺される。
徳島県では、「私の目は綺麗?」と聞かれるなどの噂があり、
これは地元の新聞社が、口裂け女を誤って記事にしたとされています。

この噂で、当時の小中学生は、外に出るのを恐れて、
学校に行けない、外で遊ぶ事ができないなどの問題に発展しました。