真夜中のガソリンスタンド

真夜中に女性が家へ帰るため車を運転していた。

ふと、メーターを見てみるとガソリンが残り僅かなことに気がついた。
女性はカーナビでガソリンスタンドが近くにないか調べてみると、運良く近くにあったので行く事にした。

ガソリンスタンドに到着したものの、なかなか店員が出てこないのでクラクションを鳴らしてみた。

すると、奥から店員が出てきたが様子がおかしい。
おどおどした様子で、夏でもないのに汗をかいている。

女性は「レギュラー満タンで。」と店員に言うと、何も言わずにガソリンを入れ始めた。
女性は怖くなり店員の様子をチェックするため、サイドミラーを見た。

すると店員がこちらを凝視しているのである。
すぐに女性は見てみぬふりをしたが、店員の様子は確実におかしい。

「お会計、4170円になります。」と店員がやってきた。
女性はクレジットカードを差し出すと、

「お客様、これは偽造カードですよね?」

そう言うと店員は車のドアを無理矢理あけて、女性を車から引っ張りだし事務所に連れて行った。

「これはまずい!」と思った女性は抵抗するも無力のまま、事務所に連れ込まれた。
すると男性は突然「後部座席に座っている男は誰だ!」と言い出した。

1人で乗っていた女性は不思議に思い、ガソリンスタンドの監視カメラで車の中を見てみると、血まみれの男が包丁を片手に乗っていたのである。

あのまま車に乗っていたら女性の命はなかったであろう。