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「眠れない時に羊を数えると眠りにつく事が出来る」という話は聞いた事があるだろうか。眠りを意味するsleepと羊を意味するsheepが似ている事を理由に、羊を数えると眠りにつく事が出来る、というものだ。

とある男性が、会社のストレスで全然眠れない日が何日か続いて、寝不足だから余計にミスをしてストレスが負の連鎖を起こしていた。布団には入るんだけど、あれこれ考えてたら眠れない。

羊を500くらい数えるも全然駄目で、羊駄目なら似た動物でと思い山羊を数えてみると、100も数えぬ内に眠りにつく事が出来た。しかし、男性は変な夢を見た。自分が死ぬ夢。ドリルみたいなものでゆっくり体に穴開けられ、血だらけでとても痛がっており可哀想な自分…

寝られたおかげで体調は良かったが、寝覚めは最悪だった。

そこから毎日、山羊を数えて寝るようになった。だが、二回に一回は自分が死ぬ夢を見てしまう。シチュエーションはほぼ一緒で、体中ドリルで掘られて全身から血吹き出している。

そんな生活がしばらく続いてたある時、会社の上司から「お前、大丈夫か?」と優しい声をかけられた。自分では気がつかなかったけれど、男性はげっそりしており、ばっちりクマもできて非常にまずい状態だった。

山羊の事と夢の話を上司に話すと、
「山羊っていうのは身代わりの生き物なんだ。あんまり寝入りばなに呼び込むから変なもの呼び込んでいるんだよ。睡眠障害かもしれないから、今から病院行ってこい。」と言われた。

その時はじめて男性は、スケープゴートを知った。病院に行って薬をもらったりしていたら、もう山羊を数えなくて良くなったけど、あのまま数えてたら男性はどうなってたのだろうか。

スケープゴート:生贄(いけにえ)、身代わりを意味する。

スケープゴートのゴートってヤギだったんだ!(すっきり)

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