鳥山明先生がアラレちゃんにメガネをかけたワケ

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日本だけではなく、海外でも大人気の作品を数多く生み出した鳥山明先生の代表作「Dr.スランプアラレちゃん」。

アラレちゃんと言えば則巻千兵衛が作ったロボットであり、紫の髪の大きめのメガネがチャームポイント。しかし、ロボットなのに何故メガネをかける必要があるのだろうか?

これには鳥山明先生のある"意図"があったと言われている。

鳥山明先生は「Dr.スランプアラレちゃん」の後の作品である「ドラゴンボール」でさらなる飛躍を遂げ、「ドラゴンクエストシリーズ」のキャラクターデザインなどにも取り組まれ、日本を代表するクリエイターの位置まで登り詰める。

しかし、鳥山明先生はアラレちゃんの絵を描くにあたって「こんなに簡単なキャラクターを年中描き続けていたら、絵が下手になる」という危機感を覚えた。

そこで鳥山明先生が考えたのは、ロボットであるアラレちゃんにメガネをかけさせるという事。メガネを描くことによって、リアリティを出すために映り込みや反射などを描き込む必要が出てくる。絵としての難易度を上げるためにあえてハードルを高くし、自分の画力維持のために、出来上がっていたキャラクターにメガネを描き足すという方法に出たのだ。

今の鳥山明先生のポジションがあるのは、こういったストイックさがあったからと言っても過言ではないだろう。