虫歯にまつわる都市伝説。
実は虫歯菌を根絶する薬は、すでに研究開発されているという噂がある。
服用するだけで、一切虫歯にならない夢の薬。
しかし、それが発表されてしまうと、全世界において数多の歯科医と関連する業者が廃業してしまう可能性があり、社会的に与える影響も大きいことから、闇に葬り去られたのだという。

実はこの都市伝説、根も葉もないものではない。
虫歯の特効薬とされる「BSC3-L1」という薬が、アメリカで開発されている。
ある実験では、「BSC3-L1」を投与されたラットが、虫歯の原因菌である「ミュータンス菌」に対する抵抗力を半永久的に獲得したとする研究結果がある。
フロリダ大学のジェフリー・ヒルマン教授は、「BSC3-1」を人に投与すれば(最低でも何回か投与を行えば)、生涯に渡り虫歯ならなくなるだろうと述べている。
しかし、臨床試験や政治的問題などで、この薬が国内で認可が下りるまでには相当の時間がかかるだろうと言われている。

少し話は変わるが、虫歯は親から子へと感染するということをご存知だろうか。
これは都市伝説ではなく紛れもない事実である。
赤ちゃんの口腔内にはもともとミュータンス菌は存在しないが、「大人が噛み砕いたものをそのまま赤ちゃんに食べさせる」といった行為により、2歳半までに感染することで、一生虫歯菌が巣食うことになってしまう。
逆に言えば、2歳半まで虫歯菌を伝染されなければ、生涯虫歯にならないということを意味する。
子どもがいる方やこれから子どもを持つ予定の方は、自分の子どもが虫歯に悩まなくて済むよう、きちんとした虫歯ケアを考えてみてはいかがだろうか。