コロンビアの黄金スペースシャトル

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【サイズ】長さ10センチ
【年代】500~800年頃

1969年、アメリカの動物学者であるアイヴァン・サンダースン博士が、シヌー地方の古代遺跡から発掘されたとされる約3000年前の長さ10センチ、直径5センチほどの奇妙な形の黄金製ペンダント。古代南米のプレ・インカ(紀元500~800年頃)の産物で、飛行機をもった文明が存在したかもしれないという仮説を発表した。そう、これは人類が宇宙空間を往来した時代があったという超古代の記録かもしれない。
その言葉に、世界の考古学者たちは当惑した。それもそのはずで、発見当初は鳥などをかたどったものであるといわれていたが、このペンダントは三角翼を備えた、近代的なジェット機に極めてよく似たデザインだったのだ。実際、博士は「古代南米には、飛行機をもつ文明が存在していたかもれしれない」と主張。航空力学の専門家の意見もあわせて紹介し、その可能性を追求した。例えば、ヘリコプターや飛行機の設計技師として知られるアーサー・ヤングは次のように述べた。
「垂直尾翼の外観を見る限り、ある種の航空機を暗示している。翼は重心と一致するためにはもっと前にあるべきだが、機尾にジェットエンジンを備えていたとしたら話は違う。先端部は不可解としかいいようがないが、形態は魅力的だ。」
また世界初のロケットパイロット、ジャック・ウーリッチは、アメリカのF102型戦闘機に形が似ていると指摘。その後、航空力学上からも飛行できることが判明した。
また、興味深いことに、左尾翼にはアラム語(初期ヘブライ語)のBに似た文字が刻まれている。何を意味するかはわからないが、もしアラム語なら飛行物体のルーツは中東になるかもしれない。
残念なことにサンダースン博士は、このペンダントを実際に発掘したわけではなく、ある工芸専門家から手に入れたもので、コロンビアのシヌー地方で発見されたものであるということ以外、経緯についてはよくわからない。だが、これが偽造品でないという状況証拠ならある。ベネズエラ、コスタリカ、ペルーなど、他地域でも似たような遺物が多数発見されているからだ。
発見場所がまるで異なるにもかかわらず、すべて同じモチーフで作られていた。だとすれば、ジェット機の知識は、南米中に広く伝えられていたということになるだろう。黄金ジェットは複数のバリエーションがあり、古代王族のアクセサリーと考えられ、現在はコロンビアの首都ボゴタの黄金博物館に所蔵されている。また黄金ジェットの前部にははっきりとコックピットとしか思えない箇所もある。頭部のラジエーターらしきものは、旧式の車、ロールスロイスに似ている。
このように南北アメリカ、そして東アジアなどにも、天空を飛翔する神の乗り物が描かれた神話や伝説が存在している。太古のある時期、神々は実際に世界中の空を飛んでいたのか?ではこれら空飛ぶ神々の正体とはいったいなんだろう?まず思いつくのは、やはり「異星人」だろう。つまり、空を飛ぶ神々の正体が、「航空機に乗った異星人」ではないかという仮説だ。確かに神々の正体を異星人と考えれば、これらの謎の遺物の説明もつくかもしれない。そして、われわれがこれらの遺物を航空機として認識するのは、現代の航空技術に、あまりにも似通っているからである。