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その時代に存在するはずのない物、存在する意図が分からないもの、当時の人間が知り得ないであろう事などを総称してオーパーツと呼ぶが、そのオーパーツの中でも特に有名なのが、ミッキーマウス壁画である。
ミッキーマウス壁画とは、その名の通りミッキーマウスが描かれた壁画であるが、なんと700年も前のものとされているのである。
これが本当にミッキーマウスなのであれば、700年も前に存在することはあり得ないのである。

ミッキーマウスといえば、1928年にウォルトディズニーによって生み出された、全世界的に大人気キャラクターである。
その歴史は100年にも満たないため、もちろん700年も前には全く存在もしていない。
だが、その壁画に描かれたミッキーマウスは、あのミッキーマウスにしか見えないのである。

この壁画は、オーストリアのマルタ村のケルンテンにある、伝統的な歴史ある教会で発見されたフレスコ画である。
フレスコ画とは、石灰、砂、顔料、水というシンプルな材料で、高度な技術が必要な古典技法で描かれる絵の事である。

その壁画がミッキーマウスであるかは不明だが、地域住民や多くの観光客からは、ミッキーマウス壁画として認知されている。
それだけ、その壁画がミッキーマウスに瓜二つだという事である。
画像を検索しても分かる通り、本当に初期のミッキーマウスに酷似している。
少し笑っているように見える所も愛嬌があって、可愛らしい。
古代の壁画にしては、本当に可愛いキャラクターの絵のようで違和感がたっぷりである。

ミッキーマウス壁画は、現在ネットで検索すると簡単に目にする事が出来る。
しかし、その壁画の全体像はなかなか探しても見られないのである。
ミッキーマウスの部分のみがクローズアップされており、その全体像は謎に包まれているのも気になるところではある。
ミッキーマウス壁画といっても、まわりにミニーちゃんがいたり、プルートが描かれているわけではないようだ。
古代の人々が描かれている壁画の中に、一人、あるいは一匹だけネズミ人間が混ざっているのも、異様な光景である。
ミッキーマウスを描いたわけではない壁画かもしれないが、一体何の意味があって、何の目的があって、このような可愛らしいネズミ人間を一匹紛れ込ませたのかは、本当に不思議である。

古代に存在していた予知能力のある誰かが、ミッキーマウスの誕生を予知して、現代人を驚かせるために壁画を描いたのだろうか。
はたまた、現代人のいたずらなのか。(それは技術的に難しいとは思うが。)
それとも、古代にはミッキーマウスのようなネズミ人間が存在していたのか。(これは個人的にとても面白いと思う。)
真実は誰にも知る事は出来ない。

現在も、この壁画については考古学者たちによって研究が進められているが、700年前に描かれてたものという事以外の詳細は分かっていないのである。
700年前というと、日本でも鳥獣戯画などが描かれていた時代でもあり、研究者たちの間ではイタチやビーバーの擬人画ではないかという考えもあるそうだ。
擬人画だとしても、このミッキーマウスの特徴でチャームポイントでもある大きな耳は、ミッキーマウス以外の何者にも見えないから、やはり不思議である。