死者が生き返る墓地

「ペット・セメタリー」は、スティーブン・キング原作の小説が映画化されたホラー映画です。あるアメリカの田舎に引っ越してきた医師の4人家族。夫婦と女の子と男の子の4人が生活を始めた家のそばに、「ペット・セメタリー」という場所があることを隣人の中年男性が話します。そこはもともとインディアンの聖地であったらしいのですが、「たとえ大事なペットが死んでも、決してそこには埋葬してはいけない。」と隣人は言います。昔、隣人の親が、飼っていた犬が死んだため、そこに埋めれば生き返るという伝説を信じて、ペット・セメタリーに埋めたところ、しばらくして死んだ犬が戻ってきたが、すっかり性格が変わってしまっていたのだというのです。生き返った犬は死臭を放ち、怪物のように凶暴になっていたのです。やはり、誰かが若くして死んだ息子を愛するがゆえに、ペット・セメタリーに埋めると、息子が戻ってきたけれども、もうそれは息子ではなく、ゾンビのような怪物でした。父親は家に火をつけて、怪物となった息子ともども死んだのだそうです。そうするうちに、主人公の4人家族にも悲劇が訪れます。幼児の息子がトラックにひかれて死んだのです。父親は哀しみのあまり、ペット・セメタリーのことを思い出し、息子をそこに埋めます。やがて戻ってきた息子。姿は変わらないけれども、何かが違う。息子は父親を殺そうとし、隣家の男性も殺してしまいます。母親も死ぬのですが、父親はまだ懲りずに母親の死体をペット・セメタリーに持っていきます。やがて死んだ母親は戻ってくるのですが、やはり夫を殺そうとして・・・。死んだ人や動物が戻ってくる時の足音がとても怖いです。ゾンビになってしまった息子の表情など、とても恐ろしかったです。

可愛らしい子供ととゾンビのギャップが怖さのもと

スティーブン・キング原作ということで、原作を読んでから映画を見てみました。我が子を愛するあまりに、してはいけない埋葬をして子供をよみがえらせる話です。本では死んだはずの飼い猫が、ひげの先に血一しずくつけていることで「おや?」と思うなど、とても細かい描写があって、怖さが胸に迫ります。映画ではペットセマタリー自体、映像でみると自分で想像していたものから決定づけられて、逆にそれほど怖く感じない部分もあるなというのは、新しい発見でした。想像の中であやふやな方が怖かったりするものなのですね。愛するものの死を認められず、直視できずに、どういう形でもいいから生き返ってほしいと願ってしまうのは自分でも想像できるだけに、登場人物を責めることもできず、悲しみのうちに話をおってしまいます。生き返ったのはいいけれど、本当に生きていた頃とは全く違って恐ろしく凶暴になっているので、「あ、これはホラー映画というカテゴリーだったんだ」と思い出すことになります。生き返った子供は、いってみればゾンビですが、ゾンビとかキョンシーってどうしてみんな揃いも揃って凶暴なのでしょうか??でも、生きていた頃のかわいさがあるからこそ、ゾンビになったときの凶暴さ、恐ろしさが倍増するということはあるかなと思いました。ゾンビのおぞましい顔、鋭い歯や尖った凶器の先端、血が流されて、痛みと恐怖から出てくる叫び声はまぎれもないホラー映画だと思います。

ねこがかわいかったです

仕事の都合で田舎に引っ越してきたルイス一家。
家の前の道路ではトラックが昼夜問わず疾走していて、動物達の死が絶えない。
そのため、近くにはペットの墓場が用意されている。
ルイスの娘、エリーが可愛がっていた猫もトラックに轢かれてしまう。
娘を悲しませたくないと悩むルイスを見た隣に住んでいる老人が、娘への同情心から死体を甦らせる方法を教える。
猫は生き返ったが、生前とは違い凶暴になっていた。
そしてある日、ルイスの2歳の息子もトラックに轢かれてしまい…という話。
泣けるホラーだと聞いて借りたのに、特にそんなこともなく。
話の先が読めることがつまらなくなってしまった理由かと思う。
そしてゾンビが出るとは聞いていなかったぞ…好きだから良いけど。
ペットの墓場は死に対する考えを触発させる効果があるだけ。その奥にあるインディアン(?)の墓場がいわくつきの場所だった。
話の途中でトラックに轢かれた少年の幽霊が出るんだが、彼がこの映画1番のうぼぁ外見にもかかわらす良い人過ぎてどう反応していいのか分からなかった。そして幽霊としての能力活用が素晴らしい。
元がスティーブン・キング原作の小説らしいので、そっちを読めば少年の心理も嫌と言うほど掘り下げられているんだろうか。
覚醒した息子はチャッキーばりの激しい動きと良い表情だった。
ルイスはただ愛情深いだけだったのに、人間がエゴで行動すると碌なことにならないな…とにかくねこがかわいかったです!

死者を蘇らせてはいけません

ホラーの帝王スティーブン・キングの小説を映画化したもので、死者が蘇るというストーリーですが、ウィルスによって次々にアンデッドが増えるバイオハザードのような映画とは一線を画したものです。

ある家族が引っ越して来た家の裏手には、死者を埋葬すると蘇ると言われている墓地があります。近所の人の死んだはずのペットが生きているのを見たという話を聞いても、初めは一笑に付していた家族ですが、ある日、まだ幼い息子が事故で亡くなってしまいます。可愛い盛りの子供を亡くし、悲しみに打ちひしがれた両親は、その禁忌の墓地に子供の遺体を埋めに行きます。やがて死んだはずの子供が両親の元に戻って来ますが・・。

生き物は死んだらもう生き返ることはできません。それでも愛する者を失った人が、悲しみのあまりその死を受け入れることができなくて、タブーを破ってしまった結果がどうなるのか。たとえそれが可愛い子供やペットであろうと、無垢の者ではなくなってしまうかもしれない、こんな恐ろしいことになるかもしれない、とこの映画は警告しているようです。

子役の男の子がそれはそれは可愛い子でした。観ている私達も映画の中の両親に心から同情し、その死を嘆き涙せずにはいられないくらい、ほんとうに愛らしい坊やです。その愛らしさゆえに、その後の惨劇が余計に恐ろしくおぞましいものに感じるのです。映画監督もこのへんの効果を考えてキャスティングしたのでしょうか。

もしこの世に死者を蘇らせる魔法があったとしたら、あなたならどうしますか?

私だったら、やめておきます。この映画を観たらきっとそう思うでしょう。

観ていて本当に飽きなかった

昔のホラー映画としてはなかなか変わった作りがなされているこの一本。

何が変わっているかというと、恐怖映画に哀愁という要素を取り入れている点。スプラッター全盛期にホラー要素を全面に出さず、切なさを盛り込んだ点では異質な雰囲気を醸し出している。

スティーブン・キングが原作・脚本というところにも一因があるのだろうが、それにしても映画が始まって1時間経っても主題に入らないというのはすごい。端的に言ってしまえばゾンビ映画に分類されるので、観る人はゾンビを期待して観ているわけである。ただ、ゾンビが登場するのは映画の終盤になってから。普通ならばガッカリな作品になるのだが、そうならないのがすごいところ。きちんとした描写でホラーテイストとヒューマンテイストを絶妙にマッチングさせてくれている。観ていて本当に飽きなかった。

そして、ラストの展開も昨今のホラー映画ではなかなか見れない。哀愁を含んだ結末に至ったにも関わらず、主人公の意外な行動が映画の結末をがらりと変えてくれる。あぁ、こう来るのか、と感動せずにはいられなかった。なんとも素晴らしいラストであった。

ただ、エンドロールの曲のセレクトが最悪に悪い!

あんなに良い雰囲気を描いておいてなんであんな曲を選んでしまったんだ・・・

そりゃあラジー賞にもノミネートされてしまうわけだ。

まったくもってぶち壊しとはこのこと。

監督さん、なんで映画のタイトルと同じだって理由なんかで選曲しちゃったのかな・・・日本には100里の道も99里を半ばとせよということわざがあるのです。どうか、最後まで気を抜かないでほしかった。

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