展開がノロイ

フェイクドキュメントホラースラップスティックコメディ映画の超大作。
怪奇実話作家小林雅文が体当たりで挑むゼロ年代最高のナンセンスギャグコメディの登場だ。
冒頭から登場する石井順子のキレ芸に若干引き気味になる小林。それも仕方が無い。なんせ彼女は禍具魂に魅入られた選ばれし人間なのだから。
言い方を変えればまさに神懸かり、いや常にそのテンションを維持する彼女には「神懸かりが尾を引いた」の称号がまさにぴったりだろう。ただしその能力が高すぎて近所の人が死んじゃったりするが、それも彼女に「ああ何でそんな言い方ができるんだ!」と凄まれれば笑って許してあげざるを得ない。
そんな彼女と対面を張れるのはひとりだけだ。そう、ただのキチガイ(近所の人談)堀光男である。
彼はアルミホイルを全身に纏ったパリコレも失神もののいでたちで電波ミミズの危険性を知らせるため東奔西走する使命感に燃えた人物だ。そんな熱い思いに動かされた小林は堀に同行を頼み込み、長野の山奥にある下鹿毛村の跡に向かう。遂に実現する石井と堀の頂上決戦。笑いのボルテージは最高潮に達する。
負けたほうは死あるのみという禍具魂を巡る笑いのバトルステージに上がった者達の運命やいかに!? 果たして最後に生き残るのは誰か!?
最後まで画面に目が釘付けになること受け合いの痛快ムービーだ。主人公の男が劇団☆新感線の村木仁だった。もうそれだけで少し笑ってしまった。
舞台の上ではあんなにおふざけしたりで面白い人が、一回も笑わずこんな怖そうな映画に出てるんだもの。

近所の子供が怖くなる

私はこの映画が好きで年に数回見ています。

はじめて見たときは衝撃的で、恐怖の二文字でした。

自分は映画でもゲームでもその世界に影響されやすく入り込んでしまうので、本当に怖かったです。

数回見るにつれて流石に慣れてきましたがやはり怖いです。

有名なホラー映画は基本的にその登場人物が怖いのですが、この「ノロイ」は近所の子供が怖くなります。

その見終わった跡に出てく恐怖はなかなか無い体感です。

たとえば、「リング」を見た後にその辺の女の人を見ても「貞子」とは思いませんよね?

しかし、「ノロイ」を見た後に小学生くらいの子供を見ると、「もしかして…」「まさか…」と思ってしまうのです。

内容は一人のライターさん?が撮影して行くドキュメンタリー風の映画なのですが、そこに出てくる内容が、新聞記事だったり、雑誌だったり、テレビ番組だったりとすごく身近に感じるのです。

更に登場してくる人たちもごくごく一般的な人が多いのでまるで近くに住んでいるかのようにも思えてきます。その中で登場してくる少年がまた怖いのです。

その怖さは恐怖と言うより薄気味悪いといった感じです。

こればかりは見てみないとわからないと思いますが、いつ自分にもノロイがかかるのか怖くてなりませんでした。

この映画の内容は流石にフィクションなのだと思いますが、そのフィクションがフィクションなのかとも思えてきます。

まだ見たことが無いのであれば一度見てみる価値ありだと思います。

見る前にひとつ忠告するなら、「ノロイ」のことは見るまでは決して調べないほうがいいです。

怪奇作家が残したビデオ

家が全焼し焼け死んだ妻と失踪した怪奇作家。その怪奇作家が残したビデオ「ノロイ」というドキュメンタリー。そのビデオの検証の話です。パターン的に言うと食人族のテレビクルーが残したカメラの検証と同じです。しかし、この残されたビデオが良く出来ています。作家が取材形式で撮影したもので、カメラブレもあり、前置き無しに見ると、特番のドキュメントと間違えます。ビデオの中に出てくる人たちも芸能人が実名で出たり、テレビの特番のシーンが流れたり、一般市民が突然怒りだしたり、追いかけられたりと上手い演出が続きます。ただカメラブレが強いので、カメラ酔いをする場合があります。映画の構成は怪奇作家のこのビデオが大半を占めます。このビデオが面白く、怖く、見るものを引き込んでくれます。このビデオだけでもいいような内容ですが、検証ビデオということでさらに趣を深めています。ビデオの最後に「食人族」がそうであったように、何故妻が死んだか?家が焼けたか?作家が失踪したか?が明らかにされます。

この映画は日本では最高のPOV映画だと思います。擬似ドキュメンタリーながら見終わった後に、もしかしたら本物?という感情がでてきます。そして怖さも後からきます。残念なが「ノロイ」はそれほど評価されていません。POV方式ということと、内容が過激であり、一般的ではないからでしょう。しかしこういう作品こそ、後年マニア間で名作と呼ばれることでしょう。

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