物語はシンプルです

物語はシンプルです。主人公は元金庫破りのアーキン(ジョシュ・スチュワート)。元妻の借金返済のために再び泥棒する流れになるんですが、金庫開けようと思ったところでもう一つの不審な足音に気づいちゃう。あれ、よく見たらこの家の中、殺す気満々のトラップだ大量に仕掛けてあるぞ。
そう、先客の正体は罠大好きのワナオトコさんだったのです・・・というお話。
家の中というソリッドシチュエーション、そしてこの中で繰り広げられる泥棒VS殺人鬼の極限バトル。この設定がやはり目を引きますね。かなり手に汗握る心理戦。この辺は『SAW』シリーズが好きならきっと楽しめるはず。
問題のワナオトコさんは黒いマスクを被ってますが、瞳がつぶらでちょっと可愛いです。獲物がトラップにかかるのを今か今かと待ってるシーンなんて、もうキュート過ぎて抱きしめたくなっちゃう。間違いなく殺されますけど。
そして彼の仕掛けるトラップは、どれも観るだけで痛覚をビンビン刺激されるものが多いですよ。嫌なピタゴラスイッチ。『ファイナル・ディスティネーション』シリーズに相通じるものもあるな。まあちょっと無理矢理じゃね?って感じる部分もありますが。でもワナオトコさんがシコシコトラップ準備してる姿を想像するのも、ちょっと微笑ましいですね。
勿論グロ描写もテンコ盛り。だけどこれは特に突き抜けたものはなかったかな。床一面にトラバサミ並べられてて、そこに倒れ込んで全身グサグサ噛まれちゃうシーンが面白かったくらいか。

それなりには良作なのに不満が残ってしまうという

SAW4以降の脚本家によって製作された18禁ホラー映画なので結構期待して見ていたけど、うーむ。

そもそも邦題「ワナオトコ」だけど実際に罠で殺された人よりも直接侵入者に殺された人の方が印象的なのはどうなのか。

罠にかかって死ぬ人はなんかただ自爆しただけで精神的プレッシャーとかもなにもなくあっさり死んでしまう。どうみてもピアノ線あるのに引っかかる住人たちの眼球節穴すぎ。

直接殺された人は口を縫いつけにされたり、内臓を引き摺り出されたり、舌を切り取られながら死んでいったので印象的だったが。こちらに関してはまぁSAWシリーズよりはグロ表現が強いかも。

邦題とキャッチコピーがひどい。「ワナオトコ」はまだ許すにしても「その罠、匠の技——」ってキャッチはさすがに酷い。B級ホラーにつけるならまだしも、この映画につけるべきものなのか?

実際邦題はワナオトコだけど、原題は""the Collector""なので、そもそも別に罠を駆使して住人を殺そう!というコンセプトで作られた映画ではないのに、邦題のせいで罠に過度に期待をしてしまい、それなりには良作なのに不満が残ってしまうという不条理。

ストーリー自体もそこまで賞賛するほどではないが。特にSAWと比較してしまうと残念な気持ちになってしまう。

序盤で一気に惹きこまれてしまうのがSAWの良いところだったのに、本作の序幕は展開も遅いし中途半端な表現。本編の伏線なので仕方ないのかもしれないが、それならばせめてもっとグロテスクにするとか猟奇的にするとか出来たんじゃないかと思う。スタッフのキャリア的に決して不可能じゃないのに。

痛い描写をどれだけ登場させるか

お家の中にワナをビッシリ張り巡らせる男が出てきます。

自分の家じゃなくて、他人の家にコツコツと仕掛けていくわけです。

なんでそんな事をするのか、疑問を持つのは私だけではないと思いますが、そういった説明は何もありません。

ワナオトコ自身も結構ケンカが強いんで、殺したければ全然ワナ要らない感じです。

ワナで人を痛めつける快感に苛まれ、大人になっても考えるのはワナのことばかり。

とにかく、痛い描写をどれだけ登場させるか、ということに終始腐心した映画です。

序盤に少し設定の説明的な部分があるものの、すぐにワナオトコの「俺のワナ99連発」が始まります。

相手はコソ泥と普通の家族ですから、ワナオトコの独壇場です。

何の恨みもない家族を、理由も無く徹底的に痛めつけて殺すシーンが延々と続くので、あんまり楽しい気分にはなりませんね。

家にたくさんワナを仕掛けること以外は、典型的なスラッシャー映画なんで、それほど新鮮味はありません。

しかし、中弛みしないようにテンポ良く見せ場を繋いでいくため、飽きずに最後まで楽しめます。

個人的にはドラマ部分があまりにも薄く感じましたし、ワナオトコ自身についてあまりにも語られないため、見終わった後に「なんだかなあ」という気分になりました。

あとどうでもいいけど投げやりな邦題ですよね。

「電車男」というのが一時期流行ったみたいで、それのパロディになってるのが「バス男」、「変態村」続くから変態シリーズ(すべて未見)の「変態男」というのはなんとなく分かりますが、ワナオトコというのはよく分かりません。

映像表現が驚くほど秀逸

"敢えて誰にも観てほしくないためにわざと付けたような邦題が観る気を削ぐ本作。

最近こういう上辺がベタでも良い作品が結構あるから困る。「屋敷女」や「バイオレンスレイク」など。

ま、「ワナオトコ」てのは内容からすると間違ってはいないんだけど。

さて、評判はわりかし良いものの過度な期待はしないで観たんだが、これは上記の映画共々、良くできてる。

「空き巣に入った家に殺人鬼」という設定からしてなんか突飛。

とりあえず、映像が最近のヘウ&ロックのプロモみたいでかなりカッコイイ。ワナオトコさんがSLIPKNOTの誰かさんみたいなので更にそんな感じに見える。

使われてる音楽もカッコイイ。

スピード感溢れ、時にはスローモーションなども遣い、効果的に対ワナオトコさんとの戦いのテンション高く表現してます。

エンドロールまで映像のカッコ良さが特筆。

映像視点も犯人側、主人公側のニアミスを表現する所とか緊迫感があって最高。

それに最初のオープニング?みたいなのか無駄にお洒落でかっこ良かった。

B級ホラーサスペンスとひとくくりにされたくない位、映像表現が驚くほど秀逸。

中身は主人公がワナオトコから逃げる、だけで単純なんだけど、巧いこと作ったなーと思います。

そしてあの罠。

よく準備したよなとワナオトコさんに感心する。

あんなにトラバサミ用意するなんて至難じゃないか(笑)

細かいとこ考えると結構矛盾してるとこあるんだろうけど、敢えて言わない。面白かったから。借りて2回観てしまいました。

んで2回観ると犯人が大体解る。"

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