ホラー映画のハイライトシーンをすべて詰め込んだ傑作

いまや「ロード・オブ・ザ・リング」などで超有名になったピーター・ジャクソン監督が撮った1992年のゾンビ映画です。
南海の孤島で捕獲したラットモンキーといわれる動物。この動物に噛まれると人間がゾンビになるという設定。
このラットモンキーが街の動物園に連れてこられたために、とある青年の母親が噛まれゾンビ化してゆきます。
そしてその青年の家にやってくる人たちに感染が広がり、家中ゾンビだらけになります。
ここから血湧き肉踊るゾンビ退治の酒池肉林の世界が広がります。
この映画はいままでのゾンビ物とどこが違うかというと、普通のゾンビ映画には、何箇所かの、グロい見所があります。この見所を織り交ぜながら
話は進んでゆきます、このブレインデッドは冒頭から見所が頻繁に登場します。そして後半は見所の詰め合わせというべき、ゾンビ映画のハイライトシーンが
雨あられのように降ってきます。それもどちらかというとコメディタッチにさえ見えます。
ブレインデッドがビデオ化されたときは、コマめに探さないとわからないくらいの扱いでした。それが、この映画の凄さが口コミで広がり、傑作名作となりえました。
有名になる監督は目の付け所が違うのか、あのサムライミ監督は撮った「死霊のはらわた」もこれでもかとばかりスプラッターシーンを連発させましたが
ブレインデッドは、どこまで続くか・・というくらいスプラッターシーンが続きます。かといってストーリーや展開はしっかりしているので何度でも見れます。
ナースが赤ちゃんを抱いているビデオのジャケットも斬新です。
私は前知識無しに、ジャケットだけを見てレンタルし見ました。なにかいいものを見つけた!という感動がありました。
やっぱり映画は前知識を入れないほうが楽しく見れます。

飽きる瞬間が一切ない

今まで観たホラー映画の中でもダントツで元気のある映画。けなす所がないぐらい、飽きる瞬間が一切ない。冒頭で主人公の男がアクロバティックにバスに飛び乗って帰る意味がさっぱりわからない。監督がやりたいだけなんでしょうけど、意表を突かれすぎて、帰るだけのシーンで思わず笑ってしまった。

他にも色々凄すぎる。多分、ラストの芝刈り機のゾンビ大量殺戮の画から物語を発想したように推測できるんですけど、それ以外の描写も素晴らしすぎる。いや単に血の料が多いとかそういう事ではなくて、アイディアが山ほどありますが、その一つ一つが面白い。もはや、アイディアで出来ている映画ですね。

主人公が、母親のゾンビを世間から隠そうとするのは、狂気と愛を感じられて良いし、それをコメディチックに描いているのは更に良い。関係ないゾンビまで地下に匿い出しますからね。墓場に現れる犠牲者丸出しの不良達なんかも、下品で笑い方も台詞も良い。

終盤の虐殺も、ゾンビ一人一人にアイディアのある殺し方を試みるのでいつまでも観ていられる。電球が口に詰まって頭が光輝いているゾンビなんて最高でしょ。あんな描写ピータージャクソン以外に誰も思い付かないと思います。

一貫して言えるのは“自由”なんですよね。あんまり何かを気にしているという事がなさそうな気がする。ただ、客を飽きさせないというのは多分意識的にやっているんだろうなあ。一秒も飽きる事が出来なかったですから。だから容易に母親をラスボスに仕立て上げる事が出来るんだろうなと思います。

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