ザ・ウォード/監禁病棟

ザ・ウォード/監禁病棟

私はこの映画をなんの情報もなしに見ました。映画予告や誰かの口コミなどを読んで、ある程度
あらすじを知っていたら面白くなかった映画かもしれません。ですが情報ゼロで見たため、結末
の予測が全くつかず、見終わった際に「久しぶりにストーリー性のあるホラーで面白かった!」と
思えました。ですが最後に結末全てが分かるパターンの映画なので、途中でうたた寝をしたり何か
違うことをしながら片手間に見ていたりすると、結末を知ってもよく分からないと思ってしまう
かもしれません。正直きちんと見ていても途中で「?」と思うところが多々あります。(最後になると
全てがきちんと分かるのですが。)ある意味一度見て結末を知ってから、もう一度確認のために再度
見ることを楽しめる映画かもしれません。残虐度は高くないので、スプラッター系が好きな人には
ホラー映画としては物足りないかもしれません。病院で働く医師や看護師がやたら不気味に見える
のも結末を知ると納得なのですが、それまではとても異様に思えます。そのような点では心理的に
怖いホラーとも言えると思います。この映画に点数を付けるなら85点。結末までがちょっと分かり
にくいのですが、結末を知ると凝ってるな、面白いなと思える映画です。ちなみに主人公の女性は、
ジョニー・デップと結婚したアンバー・ハード。あか抜けて見えないのは、ジョニデと付き合う前
の映画だからでしょうか?そのようなことを考えながら見るのも楽しいかもしれません。

丁寧に作られたB級スリラー

精神異常者が主人公の映画、それもサスペンス・スリラーとなると、何となく嫌な予感がするものです。

「驚愕の結末が待つ!」とか宣伝されると、なおさらです。

そういうフラグがギンギンに勃ってしまうと、もう結末はいくつかのパターンの内の1つに限られてしまうからです。

これを防ぐには、主人公が精神異常者であることを伏せる必要があるのですが、舞台が精神病院ではどうにもなりません。

もし堂々とこういうシチュエーションで驚きの結末を用意するならば、こういう予想を覆すなり、予想を遥かに超える展開まで持っていく必要があるのですが、実際はなかなかそこまでの作品はありません。

この映画はどうかというと、序盤で「こういう話かもしれないな」と予想したことが、そのまま最後に起こってしまいました。

ただ、それほど不快な気持ちはしませんでした。

理由としては、そもそもこの映画は非常にレトロな作りのスリラーとなっているからです。

大きな音でワッと驚かす演出が多用されているし、キャラクターの色分けも類型的で分かりやすく、初めて観た映画のような気がしないほどです。

そもそも斬新なものを目指したわけではないので、オチが読めてしまうのも構わないという作りなのかもしれません。

スタッフロール直前のお約束シーンとか、ワザとやってるとしか思えないです。

とても丁寧に作られたB級スリラー、というと変な感じですが、その表現が一番しっくりくる感じです。

ジョン・カーペンターはB級映画界の巨人ですから、その辺の安心感はあります。

精神病棟に監禁された女の子達の運命やいかに

舞台は1960年代のアメリカの某郊外。

冒頭からいきなり説明なく一軒家に放火して逮捕されるクリステン(アンバー・ハード)。保護された彼女が連れてこられたのはとある精神病院。そこには他にも4人の女の子が入院してました。

しかしこの精神病院、何やら医師も看護師も無愛想だし様子がおかしい。しかもなんかグロい顔した女の亡霊の影がちらほらと。どうやら亡霊の名前はアリスというらしい。

そして一人一人、病棟内から姿を消していく女の子達(一応彼女達がグロく殺される描写が色々)。果たして、この病棟に潜む謎は一体何なのか。アリスとクリステンの関係は。そしてクリステンはこの監禁病棟から逃れることができるのか…?

色々説明なしにサクサクカットが進むので、疲労蓄積時に鑑賞すると若干しんどい。

ぶっちゃけサイコネタならオチは予想が付くのですが、きちんと上手にお話をまとめたカーペンターさんはやはり職人ですな。

ただ、何となく私がカーペンター作品が肌に合わないと感じる理由は、おそらくカットの流れにわびさびがないせいなのかな、と思ったり。デヴィッド・リンチやデヴィッド・クローネンバーグ辺りに比べるとやはりタメが足りない気がするんだよね。この辺はもう完全に個人の嗜好の問題の気もするけど。

ともあれ娯楽ホラーとしては十分鑑賞に値する作品だと思います。ちょっとカーペンター作品は時間ある時に色々まとめて鑑賞してみたい、という気にはさせられましたよホント。

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