物語としては非常にシンプル。

物語としては非常にシンプル。
森の中に人間を襲う「モンスター」が住んでいて、若者たちを襲い無残に殺していく。
が、シンプルだからこそ面白く作るのは難しい。
ホラー映画の基本とも言うべき物語展開。
面白く作ろうとして、単にグロいばかりになってしまうことはよくあること。
しかし、この映画はそうではなく、緻密さ、繊細さにこだわり、神経をザラリと逆なでするような作りとなっている。
「モンスター」から身を隠すクリスたち。いつ見つかるかとハラハラするシーンだが、この映画では、息を殺し隠れるクリスに向かって、仲間の血がゆっくりと流れていく様子を映し出している。
仲間の血が今にも自分の体に付着しそうになる。
これは、「モンスター」に気付かれるかもという恐怖心だけでなく、みずからも血を流すことになるかもしれないという恐怖心も煽っている。
静かだけれども、静かだからこそジリジリと恐怖を覚える。
また、この映画では森を横に移動するだけでなく、縦にも移動させていたのが面白かった。
森が立体的に使われているのだ。
木の上を移動することによって、高所という不安定さも加わっている。
面白いアイデアだ。
「モンスター」の武器が弓というのも面白かった。
「モンスター」の目的は殺戮ではなく狩猟である。
人間は森の中では獲物でしかないのだ。
日ごろ、他の動物を獲物としている以上、
自分よりも強い動物に狙われるのも仕方がない、そう思ってしまった。

オリジナリティさえあれば傑作たりえた

面白いけど、オリジナリティがほとんど無い作品。

ストーリーはシンプルで、車がパンクして森の中に立ち往生になった医学生の主人公と、同じく車がパンクした若者たち五人。

六人は森から脱出しようとするが、森に住む奇形の怪人達に一人また一人と狩られていく…。

「悪魔のいけにえ」「サランドラ」「エイリアン」「ハロウィン」etc…。

色々、似た印象の映画のタイトルが浮かんだが個人的に一番強く浮かんだのは、「グリズリー」

70年代の、ホラー、パニック映画的な緩急と近年の映画のスピード感が上手く融合していた。

今まで、何十回見たか分からない位よくあるパターンの映画なんで新鮮味はゼロだけど、極端なケレンに走らずに丁寧な演出なので安心して見られた。

静かに確実に追い詰めてくる敵は、視界の利かないクライモリの中でかなりの恐怖。

一応、スプラッタ描写はあるものの、そんなにドギツイ描写は無く、そこはかとなく品も感じる。

苦手な人でもギリギリ大丈夫なレベルだと思う。

お色気描写もそこそこ。

ヒロインのエリザ・ドゥシュク(イライザの方が正確らしい。ユマ・サーマンみたいなモンでしょう)の健康的な色香が楽しめます。

しかし、ホント透けなくなったなぁ、白のTシャツとタンクトップ…。

と、面白い映画だとは思うんだけど、全体的に地味。

特に印象に残る描写とか画も無いし。

全体的に平均点以上だとは思うけど、平均点をただ越えただけなんですよねぇ…特に悪いところは見当たらないけど、特に良いところも見当たらないし。

どこかにオリジナリティさえあれば傑作たりえたのに、佳作て感じ。

恐くて面白い!!

よくあるパニックホラーものではあります。

ありますが!そこがとても面白いのです。

犠牲者になるのはセックスやドラッグに溺れる若者。

典型です!ホラー映画で襲われる人の典型です。

しかしそこがとてもよいのです。

失恋した友人を慰めるためにキャンプに誘ったメンバーの車を、キャンプにいく道中で何者かが意図的にパンクをさせ、立ち往生させます。そうして電話のあるところまで行こうとするのですが、そこで一人一人殺されていくのです。

ヘタに凝ったホラー映画は考えたりして純粋に楽しめませんが、こうも単純に「バカが殺されていく映画」だと逆にすっきりして観ることが出来ます。

見どころは内臓の出方です。

これがうまく作られていて、本物の内臓なんじゃない!?て思うくらいの出来です。

そして犯人役の頭のおかしい(ミュータント?)人たち。

何かしら因縁があってああいう姿になってしまったのですが、それはこの際どうでもいいのです。

スプラッターホラーで見るべきところは、どうやって血が出るか、どうやって死ぬか、なのです。

何かしら意図をもって殺人を犯すのは見ていて面白くありません。

この犯人たちは「森に入ってきた!食料だ!よし!殺そう!」と純粋なのです。

犯人は喋ることもせず、からかったような笑いだけで追いかけてくるので、滅茶苦茶恐いです。

ヒロインはバカではなく頭が良いのでなんとか危機を回避するのもこの作品にヒカれる部分ですね。

悪いことをしていない人が生き残る、というのはとても素晴らしいです。

一環したホラーで見ごたえあります。

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