恐怖から逃げるか、立ち向かうか。立ち向かった女性たちの結末。

洞窟ものホラー、閉じ込められ系ホラーといわれる分野が好きな人にはお馴染みの映画「ディセント」。日本でも洞穴探検を趣味としている人がいますが、海外はもっとスケールが大きい洞穴探検があります。映画の舞台は、その洞穴です。
主人公はサラという女性ですが、交通事故で夫と子供を亡くしてしまいます。サラの友人たちはサラを元気づけようと洞穴探検に誘います。サラと同行するのは、洞穴で先導してくれるジュノ、姉妹のレベッカとサム、ホリー、ベス。女性ばかりの探検です。
ところが、洞窟でトラブルが発生。ベスが足を骨折してしまう、落盤する、閉じ込められるという状況で脱出することも助けを求めることもできません。ここで遭難時の知恵や装備が頼りなのですが、致命的だったのは先導役のジュノが入洞届を出していなかったことです。入山届や入洞届は義務化するべき!と痛感します。
外界からは彼女らが入洞したことを知らないわけで、結局は自力で脱出しなければならなくなりました。女性とはいえ洞窟探検するくらいですから体力はありますが、それが裏目に出る、洞窟という密閉空間と脱出への恐怖と不安、また過ちによるケガ人などアクシデントが山ほどです。
その上、洞窟には得体の知らない生物が!とここまでくれば逃げるか立ち向かうかの選択肢が重要になってきます。この映画の特徴は、アクシデントからの人間不信や、得体のしれない生物との闘い、しかも脱出できないかもしれない恐怖のトリプルカウンター。化け物相手にギャーギャー叫ぶだけがオンナじゃないのです。
生き残るためにとった彼女らの選択は実を結ぶのか?つい最後まで観てしまう作品ですが、気になるエンディングは解釈次第で賛否両論。このエンディングでなければ評価が変わったかも、というレビュー者が多いほどです。洞窟ですが、映像はそこそこキレイ。

いろんな意味での転落

映画タイトルの「DESCENT」は、「転落、(不意の)襲来」といった意味があるそうです。観終わった後、この映画タイトルの言葉の意味がとても重く感じられると思います。

主人公の女性サラには、刺激的な冒険仲間であるジュノとベスという親友がいます。

映画の冒頭、サラは、この3人での冒険の帰りに、迎えに来ていたサラの夫と愛娘と一緒に乗った車でショッキングな事故に合います。その悲劇的な事故により夫と最愛の娘を失い、自分だけ生き残ったサラは失意のどん底に落ちます。

事故からしばらくして、親友のジュノたちは、絶望しているサラに元気になってもらうために、新しい冒険、洞窟探検に誘います。他3人の女性も加わって6人で、アパラチア山脈奥地の巨大洞窟に入ります。

冒険のリーダーであるジュノ以外のメンバーは探検用で地図もある洞窟と思っていたのですが、実はその洞窟は、地図などのガイドブックの無い前人未到(映画の冒頭時点では…)の洞窟でした。洞窟に入って、突然の落盤で入口をふさがれた一行は、その時初めて、ガイドブックも無い未知の洞窟であること、入洞届けも未提出であることを、ジュノから聞かされます。地図も無い、救出の望みも無い洞窟の中、一行は、必死で出口を探していきます。

そんな中、暗闇の洞窟の中で、恐ろしいクリーチャーに遭遇します。1人また1人と仲間が、そのクリーチャーに襲われ逃げ惑う中、仲間と離れ離れになったサラは、自分の中の知らなかった強さを発揮しクリーチャーと格闘しながら生き残っていきます。そんな状況の中、親友のベスから、ジュノと亡くなった夫が不倫していた事実をサラは初めて知らされます。親友と夫の裏切りと不実を知り、憤ったサラは、更に強くなっていきます。

映画後半は、サラの脱出を賭けた謎のクリーチャーとの戦い、ジュノとの確執などが絡み合いながら、怒涛の勢いで映画のラストに向かいます。映画ラスト、サラがどうなったのかは、観た人によって受け取り方が違うかもしれません。

映画の途中、謎のクリーチャーと登場人物たちが遭遇する前に、その洞窟内を横から切り取った形で大きく映るシーンで、そのクリチャーらしきもの1体の姿が映りこんでいます。登場人物たちも気づいていない場面です。ぜひ、みつけてください。

女性のみのグループが謎の生物と闘うサバイバルホラー

映画の冒頭で主人公の女性(ヒロイン)が交通事故で夫と一人娘を亡くします。その後、この女性の友達が彼女を気分転換させるために洞窟探検に誘います。洞窟探検には友達の友達のつながりで、主人公が面識ないメンバも含め女性6名で探検に向かうことになります。

洞窟探検に行ったはいいが、不意の落盤事故で出口が塞がってしまいます。仕方なく別の出口を探す一行の前に全身に毛がなく、人間のように肢体を持つ奇妙に生物に遭遇します。その謎の生物達にとって人間はエサ。謎の生物との生き残りをかけたサバイバルホラーです。

謎の生物は動きが俊敏ですが、永い間洞窟で暮らしているらしく目が退化しています。最初は気味悪いですが慣れれば単純にサバイバルゲームのように楽しめます。この映画のポイントは登場人物が女性だけ、という点です。化物と戦う女性の姿は、ハラハラさせられる一方、痛快さもあります。これが登場人物が男性で男性の腕力を持って化物をねじ伏せてしまったらこの緊張感は生まれないでしょう。また、女性だけのグループなので、男性のように単純に困っている人を助ける、という図式が成り立たず、命をかけた場であってもドロドロとした女の私怨などを垣間見せます。それが他には無いこの映画のテイストになっています。

最終的にこの化物の正体は不明のままなのですが、展開として正体不明のまま終わるのがベストだったでしょう。

単なる女性だけでの洞窟探検が、謎の生物とのサバイバルに発展するという意外な展開はとても面白いのですが、正直この映画のヒロインが家族を事故で亡くしていることの設定の必要性が釈然としませんでした。終盤にヒロインの目の前に無くなった娘が亡霊(幻覚)として現れ、ヒロインを勇気付けるシーンはありますが、別に無くなった娘じゃなくてもよかったんじゃないの?と思えてなりません。

多少の痛快さはありますが、やはり女性が戦うシーンは物足りなさを感じるため、全体的にもうちょっと見る物をエキサイティングさせる演出が欲しかったです。

暗闇の恐怖

娘が死にました、つらいです、皆が「どこかに楽しみにいかない?そうだ!好きだった洞窟めぐりしようよ!」ここから話が始まります。

娘の死もメンバーに関しているのでネタバレで言いませんが、観てるこっちからしたら「そりゃつらいよな…」と。

最初は道筋のキチンとしていて、登録されている洞窟へ行く予定でした。そう思ってました。

しかし一人が「あいつ落ち込んでるし、元気づけてあげたいから誰も入った事のない洞窟にいって、探索して、私たちの名前をつけよう!」といらんおせっかいを焼いてしまうのです。

そうなってくると救助も何も来ることができなくなってしまいます。

洞窟を探検していくと、狭いところに挟まってしまいパニックに陥ります。

そして、なんとか抜け出し探検するも、出口がわからないのです。

なんせガイドに載っていない洞窟だから。

ライターの火で風が吹いていることはわかるので、出口があるのも分かります。

しかしどれがどこか分からないのです。

しかも地底。暗いし。

なんという恐怖。

そして、女特有のケンカ。

先へ進むと真っ白い髪の毛のない人間がウロウロしているのを発見します。

しかも襲ってくるし。

必死に逃げます。

どうやら白い人間は目が見えないらしく(暗闇なので音に対しては敏感みたいです)大人しくしていれば見つからないようです。

しかし大人しくしてたって動かないと死ぬわけです。

その緊張感が物凄いです。

白い人間のヌメヌメっとした感じも気持ち悪いし、女性特有のケンカも生々しいし、暗いところから出られない、というのも私の気を引きます。

「もしかしたら地下にこんな生き物いるかも」と思わせる感じもうまいです。

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