スペクタクル巨編

邦画の大スペクタクル巨編。
「柳生一族の陰謀」(1978年)から三年、深作欣二が撮った時代劇ファンタジー。
魔界から舞い戻った天草四郎時貞、細川ガラシャ、宮本武蔵らが本邦最強チームを結成し、幕政を脅かす。
これら妖怪どもを迎え撃つは柳生十兵衛(慣例に倣って千葉真一)。
要は「柳生一族の陰謀」と同じ話なのね…。
原作ファンの方には納得しかねる所が多々あるでしょうけど、山風作品特有の妖しさ、美しさ、無情感それとエンターテイメント性が十二分に再現されている。
原作では魔界衆の一人に過ぎなかった天草四郎を悪の首塊に仕立てた所がキモでしょう。
由比正雪では知名度がないし、森そうい(字がわからん)軒では誰やらって感じだし、他の魔界衆だと魔界な感じがしませんし。
特にこの作品をお薦め出来るのは、まだ時代劇が娯楽の一翼を担ったいた最後の頃に造られた作品なので、90年代以降頻発する、ホントに日本人が撮ったの?って感じがないし、当時の邦画にありがちだった脚本の破綻もほとんどないし、アクションや殺陣も千葉真一を始めとしてこなれていて、最後まで安心して観ていられる。
この作品の見所はやはり、主演二人のハマりっぷりだと思う。
そのインパクトは以降作品に登場する天草四郎と柳生十兵衛は完全にジュリーとサニー千葉先生のイメージを踏襲している事を見ても明らかだろう。
クライマックスにおける、業火の江戸城で繰り広げられる、柳生親子の対決からラストの放置っぷりまで手に汗握ること間違い無し。

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