悪魔の子という宿命

「オーメン」は、いかにもキリスト教圏で作られたと思えるホラー映画ですね。悪魔という存在がとてもリアリティを持って描かれています。日本人は悪魔というとあまりリアルなイメージを持っていないので、この作品に描かれていることもよく分からない部分が多いのではないかと思います。キリスト教について詳しい人ならば、いろいろと細かい部分に気がついてもっと楽しめるかもしれません。この作品も人気があって、続編がいくつも作られています。6月6日午前6時に生まれ、頭に「666」の数字のアザをもつ悪魔の子ダミアン。666というのは悪魔の数字なのだそうです。そういうことを言われても、日本人にはピンとこないですけど。物語は、外交官のロバートが、自分の子供を亡くして、ローマで男の子の赤ん坊を養子として引き取り、「ダミアン」と名付けるところから始まります。ロバートは駐英大使に選ばれ、順調に出世して、息子ダミアンもすくすくと育っていくのですが、ロバートはやがて、ダミアンの恐ろしい秘密の正体を知ることになります。ダミアンは悪魔の子だったのです。ダミアンの頭には、「666」という悪魔の数字がくっきりとあざになっていました。ダミアンが6月6日午前6時に産まれたということを知り、愕然とするロバート。自分は悪魔の子を引き取って育てているのか・・・。幼いダミアンの無表情な顔が恐いです。ロバートの身辺にはいろいろと不吉なことが起こります。悪魔の子ダミアンの未来はどうなるのでしょうか・・・。

エクソシストの大ヒットで製作された1流スタッフによるホラー

1974年に公開されたエクソシストの大ヒットで雨後の筍の様に、
ホラー映画が製作されたが、そのほとんどはB級映画だった。

オーメンはそんな潮流の中、1流キャストと、1流スタッフが
集結して作られた、ヨハネの黙示録をテーマとした1作である。
ヨハネの黙示録と言うと、欧米では馴染み深いが、日本人には
イマイチピンとこないテーマではあったが、666の獣と言う
インパクトのある設定で、馴染みがない日本でも理解され、
大ヒットした。

ホラーでありながら、ゴシック調で、沈静に進むストーリーの
中、静かなる残酷さで興味深い1本となっている。
殺害方法がバラエティに富んでおり、今までに無かった新機軸
の映画でもあった。

現在では、死海の洞窟で最古のヨハネの黙示録の最も古い文献
が見付かり、獣の数字は666ではなく616となった今では
多少説得力は薄れたが、それでもこの映画の不気味さは色褪せ
る事は無い。

この映画をキッカケに聖書や、ヨハネの黙示録も日本で認知
される様になり、信者こそ増加した訳ではないが、欧米には
こういう宗教があると言う認識だけは定着した。

ホラー映画としての見どころとしては後半部分の首チョンパ
が何と言っても話題を呼び、伝説化されているほどである。
確かにCG全盛のご時世にあって、現在観れば大した特殊効
果ではないと感じる人もいるだろうが、当時の技術としては
相当なものであるし、こういう特殊効果を経て現在の特殊効
果があると言っても過言ではない。
映画好きであれば、そういう意味でも必見の1本だろう。

グレゴリー・ペックの渋い演技も見どころで、ストーリーも
プロットも安定した映画である。

実は、”悪魔よりも人間の方が怖い”

結局は「悪魔よりも人間の方が怖い」と思う、オカルト映画の金字塔と言えるでしょう。

遥か40もの昔になるが、1976年公開の往年のスター・グレゴリーペック出演のサスペンス恐怖ホラーえいがで、第49回アカデミー作曲賞を受賞した「オーメン」シリーズの原点となった作品です。

6月6日午前6時に生まれ、頭に悪魔のサインである「666」のアザを持つ悪魔の子ダミアンの物語で、物語中で起こる事件を個別に見ていけば、単なる事故で片付けられるようなものですが、これらの事件が重なる時、悪魔の姿が。

ホラーと位置づけられてますが、ショッキングなシーンやグロイシーンは殆ど出てきませんで、どちらかというとサスペンスに重きをおいているようです。

悪魔の子のハーヴィー・スティーヴンスが可愛いけど不気味に怖いのが、ドキドキ感があて良かったです。

物語の中心ではホラーの怖さというよりは、「チョット狂った人間達が1番怖いよな気がします」と思える映画でした。

物語は邦画リングのような謎解きがメインのようです。

因みに、「リング」は撮影技法の一つとも言える「背後に誰かいるのではないか」と思わせるような演出や実は何でもないカットシーンでも何やらゾクゾクするようなカメラ操作など、ホラーの要素的シーンを万遍なく使っていることです。

その合間、合間において悪魔か人間か、どちらの仕業とも思える狂気じみた事件が発生するが、悪魔の精で人が狂っていくのか、イカれた人間どもに囲まれたから狂っていくのか、

登場するキャラもキレた神父や、悪魔の使いか目が点(天)にイッてる保母役の女性、意味不明というか正体不明の黒い犬の出現と、何だか矛盾だらけ何だけど不気味なんです。

古典ホラーの名作オーメンが怖い

オーメンといえば666の悪魔の数字がまず思い浮かびますが、この数字自体が私の中ではかなりの恐怖となっています。またこの作品はかなり古い作品ですが、それだけに現在のホラー映画とはまた違った恐ろしさがあります。全体的にいい意味で古臭さがあり、それがこの作品の恐怖をより仰ぎたててくれます。

序盤の乳母が屋根から飛び降りるというシーンは他の作品でならそう怖くなかったと思いますが、なぜかこの作品ではものすごく怖さを感じられました。やはりこれは悪魔の子ダミアンのインパクトでしょうか。

そしてまたダミアンの父ロバートの孤独な調査が胸をえぐるのです。我が子を悪魔だと思いながらもそれを信じたくない気持ちと調べざるを得ないという心の葛藤が本当によく描かれています。

徐々に悪魔の子ダミアンの謎が明かされていき、いよいよ自分で決着をつけるしかないといったこの父親の心境を思うと映画だと分かっていながらも切なくなります。

この映画はホラー映画でありながら、父親の感情の揺れ動きや切ない描写でホラーの古典とまで言われているのではないかと思います。

ストーリー的にはそこまで捻った話ではないと思いますが、それでもよくできた作品だなと感じます。何より全体的にノスタルジーを感じ、哀愁が漂っているのが堪りません。そうして最後には決してハッピーエンドとはいえない、それどころか悲しい結末が待っています。そういったことを踏まえてしばらくするとまた見たくなってくる私の好きな作品の一つとなっています。

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