ユルグ・ブットゲライト1987年の作品。

ユルグ・ブットゲライト、1987年の作品。
序盤から本物の兎を解体するシーンが延々に流されるのですが、この、本物を使うというのは、“食人族”で亀を解体するシーン以来だったので、久しぶりの衝撃でしたね。何度か泣きそうになる映画はいくらでもありますが、何度も吐きそうになる映画はそうはなくて、この映画はそのなかなかない一本に見事に該当しました。
この映画の評価すべき所って、やはりこんな内容の話を映像化したという部分しかないですね。この監督の理性を疑うというか、明らかにまともな人ではないと思うんですよ。観ている時は、ネクロフィリアの紹介映画かと思いましたが、後々考えると、下手したらこの監督の紹介映画なんですよね。
何故なら執拗なまでの残酷描写、性描写ですが、その先に見えるもの、そういう手段をとった意図みたいなものが大体は想像出来るんですけど、この映画はイマイチよくわからない。全体的に、世の中にはこんな事で興奮する人間がいるんだ、という紹介でしかないので、こんな事で興奮するんだなとしか思えない。この作りだと、監督のメッセージは完全に「俺はネクロフィリアだ!」なんですよ。
多分この監督はおかしいですね。これは間違いないです。人間というものを一切描こうとしない。
もっといろいろあるはずなんです。それをここまでネタ見せのように性癖を紹介してどうしようと言うんでしょうか。
理解に苦しむ。ただ、全然理解出来ないような世界が観れるという事と、この題材を映像化したという所は評価に値します。

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