スローター 死霊の生贄

生贄

ジャケットのシワクチャ(劇中でもそう言われている)おばさんは私的には見た目結構怖いです。こんなんが『がるるる』て夜中襲ってきたら間違いなくチビります。
最初は死者の怨念だとか死霊を甦らせる儀式だとかで『死霊のはらわた』ぽいんやけど、ここで出てくるのがなぜか関西弁のお色気専門ノータリン女と九州弁のヤク中バカ男。
『外人が九州弁しゃべってもヨカばい〜』とか言うてますよコレええんですか??
前半フザケとんのはこの2人の台詞だけで、ショボい合成画面ながらもこの怨霊ぽいシワクチャおばさんが次々と人を殺していき、怖い映画作りたいんやなっていうのはボチボチ伝わってくるんやけど後半からいきなりガラッと雰囲気が変わってゾンビ映画に。おまけにシリアスぽかった主役の中国系な女がまるっきりクルクルパーになってしまったりそのへんから監督・脚本まで変わってしまったかの如く完全ギャグ指向にチェンジ。
かなりボケた台詞がポンポン出てくるのだが、これに対してちゃんとツッコミもご丁寧にしっかり返されるのでほんまにコントとしか思えない。
ツボに来た台詞が『旧型のゾンビなら簡単に殺せる。でも新型のゾンビは手強いぞ、走るんだから!』
不覚にも後半のゾンビがわりとイケていたと思ってしまったのと、テンポよく交わされる漫才台詞にフハハ〜と笑ってしまった。
ラストはありがちやけど、まあ無難にハッピーエンドで終わるよりはスカッとするかも。でも予告編でオチ流したらいかんやん!

監督のやりたいことを詰め込んだ映画

オープニングから全裸美女が沢山出てきて血飛沫を浴びたりします。個人的に、最初のつかみにこういった気の利いたシーンを持ってくる映画は割と信頼できると思っています。飲み屋のつきだしのようなもので、これがダメなものはそれ以外も大したこと無いというわけです。

そしてB級ホラーの定番どおり、ヒロイン・力持ち・オタク・アバズレ・ヤク中の5人組が登場します。「またそういったメンツ?」と思う方もいると思いますが、これはRPGにおける剣士・魔法使い・僧侶・盗賊・遊び人といった職業のようなもので、あくまでもバランスです。

そんな心強いパーティーがオンボロ家に入ると、早速化け物が顔を出します。といっても最初は姿をチラッと見せたり見せなかったりするだけです。

そして、このために登場したのですから当たり前ですが、若者達はそれぞれ趣向を凝らした無残な死に方で殺されていきます。

死者の書が登場して死霊が復活する等、かなり「死霊のはらわた」を意識した内容です。独自性はあまり無いですが、監督がホラーが大好きで、やりたいことを詰め込んだことはよく分かります。

こういう作品は嫌いではありません。とにかくお客さんに楽しんでもらおう、というサービス精神は重要で、ただ意味不明の自己満足映画なんかよりずっと評価できます。

もちろんそのサービスとは、内臓を吐いたり、顔の皮が捲れたり、首がすっとんだり、セックスで死霊が蘇ったりする描写のことで、人によっては本当に不快で迷惑なだけのものであったりするため注意が必要です。

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