サバイバル・オブ・ザ・デッド

怖さやスリルがあまりありません

この映画、基本的にホラー映画としての怖さやスリルがあまりありません。
ゾンビが倒されるシーンは、どちらかというとギャグシーンのように撮られています。
話自体は結構シビアな展開をするんで、ゾンビが登場するとちょっとホッとするくらいです。
きっと「面白いゾンビの倒し方」というメモ帳をロメロ監督は持っていて、朝起きた時に夢で見た倒し方等を忘れないように記入したりしているんでしょうね。
これだけたくさんゾンビ映画ばかり撮っていると、モチベーションを上げる殺し方を考えるのは至難の技でしょう。
そんな感じなんで、この映画は自ら作り上げたゾンビ世界を舞台に、ホラーではないちょっと異色のドラマを繰り広げてみたかったのではないでしょうか。
本筋をいうより番外編といった気がします。
ガチのゾンビ映画を期待した人には期待はずれに感じる人もいるでしょう。
個人的には素直にこの物語を楽しむことができました。
さすがロメロ、やっぱ安心して楽しめる職人芸だな~とも思いました。
ちゃんとゾンビファンに対するサービス的なシーン(食事など)も登場しますし、ユニークな特殊メイクもたっぷりと見ることが出来ます。
「そんなに悠然と撮ってる場合か!老衰で死んじゃうだろ!ちゃんとゾンビサーガにケリをつけてくれよ!」
と願うファンの気持ちも分かりますが、期待に応えてゾンビ映画ばかり撮ってくれているのは間違いないんですから、1本でも多くロメロのゾンビが見れてありがたいというくらいの気持ちで次回作を期待したいものです。

本筋というより番外編

2つの対立した家族だけが住む島を舞台にするという、横溝正史のミステリーみたいな設定です。

片方の家のオヤジは「ゾンビ化した人間はすぐトドメをさすべきだ!」という主張の元、ゾンビ退治を楽しんでいますが、対する家のオヤジは「ゾンビも残しておこうよ!なんか愉快な奴らだし」と反論します。

で、後者のオヤジはゾンビを鎖に繋いで好きにさせておきます。

すると、「ランド・オブ・ザ・デッド」でも描かれたように、ゾンビ達は生きていた時と同じ行為を繰り返そうとするんですね。

郵便配達員だったゾンビは延々と同じポストに手紙を配ります。

年賀状を配るのが面倒くさくなって川などに破棄してしまうアルバイトが出るのは毎年の恒例行事みたいなものですが、彼らはこのゾンビ以下ということになりますので、反省願いたいものです。

こういった描写が、ロメロは割とコメディぽく演出するのですが、もっとホラー的に描いたら面白いのにな〜と思います。

この映画、基本的にホラー映画としての怖さやスリルがあまりありません。

ゾンビが倒されるシーンは、どちらかというとギャグシーンのように撮られています。

話自体は結構シビアな展開をするんで、ゾンビが登場するとちょっとホッとするくらいです。

きっと「面白いゾンビの倒し方」というメモ帳をロメロ監督は持っていて、朝起きた時に夢で見た倒し方等を忘れないように記入したりしているんでしょうね。

そんな感じなんで、この映画は自ら作り上げたゾンビ世界を舞台に、ホラーではないちょっと異色のドラマを繰り広げてみたかったのではないでしょうか。

本筋というより番外編といった気がします。

ゾンビの行動原理に生前の記憶を交える

面白いのはこの島にいるゾンビ達の生態。マルドゥック一族に鎖で繋がれたゾンビ達は、何故か生前の行動をとるのです。郵便配達したり、畑仕事したり、薪を割ったり・・・。なんと華麗に乗馬をこなすゾンビまで!ちなみにこの美人なゾンビはパトリックの双子の娘の片割れ、ジェーン(キャスリーン・マンロー)なのでありました。ちなみにもう片方のジャネットさんも後にゾンビとなったジェーンに噛まれ、パパに脳天撃ち抜かれちゃいますが。

ラストはサージ達&オフリン一族vsマルドゥーン一族が一堂に会したところでバトル開始!彼らの間にゾンビ軍団も参戦し、まるでエウーゴVSティターンズVSアクシズ、みたいな展開になってます。

マルドゥーンが行っていたのは「果たしてゾンビは人肉以外も食べるのか?」という公開実験(食材に選ばれたのはジェーンが飼ってた馬)。ゾンビさん達食べてましたよおんまさん。まあ私も馬刺しとか大好物ですし。スタッフの皆さんが撮影後美味しく頂いたかどうかは知らんけど。

戦いの末、オフリンさんもマルドゥーンさんも死んでしまうのですが、彼らがゾンビとなってその後も戦い続ける姿が非常にシニカル。向き合い撃ち合うんだけど二人の銃に弾は入ってない。終わりのない戦いです。このシーンが本作の価値を思い切り跳ね上げてると思いますよ。

前作でちょっと物足りないと思った内臓デロデロの描写も本作は結構多め。ということでグロ好きな皆さんは大喜びですね。

ロメロ初心者には早い作品

"屍体に人生を賭けてる(と、思う)ロメロのおっさんの作品。

舞台は現代なのに何故か「ドーン〜」よりも古臭く感じます。これにより「ドーン〜」がどれだけ先鋭的だったのかが改めて感じます。

とりあえず、ちょっと石頭な造りの前作「ダイアリー〜」よりは良かったと思います。

が、「ダイアリー〜」共々中身は地味。でも普通のパニクってどひぇ〜ビチャビチャー!グエー!なありきたり軽いゾンビ映画とは一味違う趣というか重厚さというか、「人間の業を描きそれを嘲笑う」ような流石ロメロ作品といった内容になってます。

「ダイアリー〜」をもっと解りやすくしたとも言えます。

一応「ダイアリー〜」からの続きということで、なんとなく前作も観直したい気分になりました。ま、なんとなくだが。

内容は続きということで似たようなもんですが前より血飛沫飛び散るシーン多め。

パッパパッカ頭粉砕されます。が、

ゾンビには当たる銃弾が、対人間だと当たらないといういつも通りの突込み所あり、ロメロ作品では当たり前なラストでの人間八つ裂きやらはらわたピローンも健在。観てて「やっぱりか」という安心感に心温まります。

あと多分ゾンビ映画初(もしかしてバタリアンは食ってたかな)の動物を食べるシーンもあり。

そんなお勧めでもないけどロメロ作品を全部観てる人ならロメロの求めてる何かが解ると思うので、まあ楽しめるかなと。ロメロ初心者には早い作品でしょう。

ラストは西部劇かと思いました"

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