変態だ

良い意味で期待を裏切ってくれた作品です。変態に期待するとちょっと肩透かしを食らいますが、意外と良質なサスペンスになってると思う。
深夜に車でドライブ中のカップル。いちゃいちゃしてたら後ろから執拗なパッシング。気に入らねえなぶっ飛ばしてやる!とバール片手に相手の車に向かった男は敢え無く返り討ちにあい、残された女はこの犯人に拉致されてしまいます。彼女の名前はクリスティーヌ。
犯人であるジョルジュは、とある中古家具屋を経営するさえない男。デブな妻と幼い娘と三人暮らし。しかし家庭は冷え切ってます。
妻は彼の友人で警官のシモンと浮気してるし、娘は全く懐かない。ちょっと魔が差しちゃったわけですね。とりあえず殺した男は別宅の山小屋の庭に埋め、クリスティーヌは車のトランクに詰めとくことにしました。殺しはしないけど、騒がれると面倒だから彼女の声帯は潰しておきます。鼻から小枝を突っ込んで。グロいな。
最初はトランクの中でウンコ漏らしたりして大変でしたが、徐々にそんな生活にも慣れてく彼女。トランクの中でシャンパン飲んだり読書したりして、案外楽しそうです。実はクリスティーヌさんの元カレ、ちょっとDVの気があったんですね。だからジョルジュの優しさにちょっとアテられちゃう。てかこの人も最初はアンタのことガンガン殴ってた気がするんだが。家族の不仲話聞いちゃったし、ちょっと同情もあるのかな。
事態は後半、二人の望まぬ方向に動いていきます。
まず娘に、トランクの中にいるクリスティーヌを見つけられちゃった。さあどうするジョルジュ。腹くくって自首するかいっそクリスティーヌも殺しちゃうか。ところが彼の出した結論は、なんと「バラしたら殺すぞ」と娘を脅迫することでした。そりゃ娘もあんたに懐くわけないわ。当然家族の空気は更に悪くなります。妻とも大喧嘩。今夜は家を出てお店で寝よう。ってジョルジュさん何か忘れてませんか?はい、トランクの中のクリスティーヌさんのことすっかり忘れてます。
夜が明けて気づいたら、窓の外は雪景色。クリスティーヌさんも凍死寸前です。もう妻と娘にも構わず、彼女を自宅に連れ帰り蘇生を試みるジョルジュ。もう家族の破綻は決定的です。

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