ムーン・オブ・ザ・デッド

まあ気持ちはわかる。

中国に新婚旅行に来た男女が全裸白塗りの死霊に襲われる。
オブ・ザ・デッド映画ですが、出てくるのはゾンビというか餓鬼(グール)という解釈の方がいいのかな。第七の満月の夜(鬼月)に地獄の門が開き、死者が蘇るという中国の伝説を題材にしたホラー映画です。監督は『ブレアウィッチ・プロジェクト』のエドゥアルド・サンチェス。賛否両論振り幅の大きい『ブレアウィッチ~』ですが、私は擁護派のスタンス。低予算を逆手にとった恐怖演出が大変印象に残ってます。
主演はエイミー・スマート。この人の出演作他に知りませんが。
舞台となるのは中国のとある村へ向かう山中。主人公メリッサ(エイミー・スマート)は中国人のユル(ティム・チョウ)と結婚したばかり。彼の祖母が住む里へ帰る為、新婚旅行を兼ねてのドライブです。
同行する運転手により連れてこられた村は何故か誰もいない。しかも運転手さんどこかに行っちゃった。建物の中から声は聞こえてくるんですが、どうやら二人は歓迎されてないみたい。仕方なく車に戻った二人。なんと車に血がぶっかけられてます。楽しい新婚旅行になりそうですね。
広東語を十分に理解しない二人はカーラジオが拾う放送の内容も細切れにしか把握できないのですが、聞き取れるワードはなんか不穏なものばかり。そうこうしてるとなんと車の前に全裸白塗りのおっさんが!w こんなのうっかり轢きたくない!避けて車はぬかるみにはまり動かなくなっちゃったし。悪戦苦闘する二人の耳に更に不穏な物音が。シメられる豚の悲鳴!なんでこんな夜中に。二人ともパニります。新婚早々大喧嘩です。「こんなとこ新婚旅行に来るんじゃなかった!ハワイが良かった!」と。まあ気持ちはわかる。

山海塾軍団の映像のインパクトは強烈

題材の言い伝えは「第七の満月の夜に死者が蘇り、生きている人間を一人生贄にする」というもの。既にお話に矛盾がありますね。

で、問題の死霊の群れですが、これがホント山海塾みたく全裸丸坊主白塗りなわけです。閉じ込められた車に群がる山海塾。全力疾走で追いかけてくる山海塾。この映像のインパクトは凄いですよ。絶対いつか夢に見そうです。

主人公が周りの言葉を理解できない状況も結構怖いですよね。海外旅行先で強盗にあう的な。思い出したのはハリソン・フォードが出てた『フランティック』かな。このもどかしさが恐怖感を更に煽ります。

最初に山海塾軍団に襲われるまでの流れはなかなか怖いのですが、後半戦はかなりケムールな展開。逃げた二人の行先で現地の人がなんか儀式やってて、何故か二人はその祭壇で衆人環視の中セックス始めちゃったりするし。で、次のカットで何故か二人は縛られ竹やぶの中。連れ去られたユルを助けようと洞窟の中に潜入するメリッサが、何故かウヨウヨいる山海塾に襲われないのもよくわからん。一転して山海塾に追いかけられるメリッサ。しかし夜が明け陽の光を浴びたら山海塾溶けた!竹やぶの中から一人残った山海塾がこちらを見据えている。それは彼女を命懸けで救ったユルの姿でありました。終わり。映像的にはかなりコントです。

ストーリーがかなり破綻してるのは残念ですが、とにかく山海塾軍団の映像のインパクトは強烈。これだけで個人的にはそこそこ満足。まあ予告編だけ観ればそれで良い気もしますが。

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