潜んでいるものが怖い

映画のタイトルと宣伝を見ただけで、「これは本当に怖そう!!」と思って観た作品でした。

映画のあらすじは、ある家族が新居に引越してきます。その日から、不可思議な現象が起こり始めます。その一家の小学生の男の子が、あるきっかけで昏睡状態に陥ります。一家はその家に何か恐ろしい原因があると思い、その家を出ます。しかし、その家族の怪奇現象はおさまらず、霊能力者や牧師に依頼しても事態は悪化していくいっぽうでした。

最初は観ている私も、新居に悪霊がいてそのせいかと思っていましたが、実は、この家族の父親と子どもの、ある特異体質が原因でした。
こういう特異体質の人って現実にもいそうです。また、この映画の恐怖の原因にもなっている、その特異体質ゆえの陥りやすい危険なことも、なんだか本当にあり得そうなことで、考えるとゾッとします。

映画の中でゾゾ~っとするのは、霊能力者の女性が家族や家を見て悪魔のような忌まわしき存在を霊視するところや、その忌まわしき存在が登場人物の背後に一瞬映りこんだりしてくるところです。人によっては「それ」が、面白い風貌に見えるかもしれませんが。

そして、何より一番背筋が凍ったのは、映画のラストです。男の子の魂を捕えていた悪魔のようなものの他に、実は、ある登場人物の一人に、ずーっと昔から潜んでいて、とり憑く隙をうかがっていた別の忌まわしきものの存在が明らかになるところです。
その存在が、一番怖いです。

心霊体験

欠陥住宅で、ビー玉が勢いよく転がりだす。
床下から古井戸を発見!
近所のアパートに、白装束の団体が集合しがち。
連日のピンポンダッシュの犯人を捕らえたら、内気なNHK受信料集金人だった。
休みの日には必ず小さな子供を連れた女性が訪れ、「目覚めよ!」という小冊子を渡してくる。
早くもリフォームの匠に目を付けられている。
隣の家の柿の木が思いきりこちらの庭まで伸びていて、物欲しそうなカニがジッとそれを眺めている。
毎朝恐怖新聞が配達されるので、窓ガラスの修理代が嵩む、等々・・・。
色々ある中で、もっともポピュラーな悩みが「心霊体験」です。
日頃、暇を持て余している悪霊たちが、「幸せそうな家族が新居に引っ越した」というビッグチャンスを放っておくはずがありません。
それまで熱心にやっていたコンプガチャのアプリを放り投げてまでやって来て、「いっちょ気合入れてやっか!」とノリノリで怪奇現象を起こすわけです。
こうなるともう、家族は滅茶苦茶になってしまいます。
赤ちゃんは泣きやまない、元気だった男の子は死んだように静かになる、旦那は帰って来ない、奥さんは下手な歌を歌いだす・・・。
何よりも、大したことが起こってもいないのに、「ジャーン!」とかいって大音量の音が鳴るのには往生しました。
奥さんが下手なピアノでも弾いているのかと思いきや、映画のスタッフが景気付けに足しただけのようです。
リアクションの悪い観客を少しでも元気にするための苦肉の策といったわけです。
色々やってるのに「フ~ン」程度の反応しかない観客相手では、悪霊の方々も気分を害しますからね。
大変な状況の家族ですが、ここにさらに役者を追加、宜保愛子とポンコツゴーストバスターズの出動です。
もうこうなったら誰も手を付けられません。
愛子は他人の家でおもむろにガスマスクを被る、ポンコツバスターズ達はおもちゃで遊ぶ、お化けたちは大挙して登場し、人間と素手で勝負するなど、観ている方が取り残された気持ちになる恋のから騒ぎ状態です。
監督のジェームズ・ワンは「ソウ」や「狼の死刑宣告」等、面白い映画を作る人だというイメージがあったので、結構期待して観てしまいました。
コケオドシ上等な作りはなかなか良かったと思いますが、後半にいくにつれ違和感が大きくなってしまいました。
これがお化け?という感じで、あんまり怖くもないし、なんか日本人が考えるお化けや幽霊とは違うな~と感じてばかりいました。

散漫になっている印象

監督のジェームズ・ワンは「ソウ」や「狼の死刑宣告」等、面白い映画を作る人だというイメージがあったので、結構期待して観てしまいました。

コケオドシ上等な作りはなかなか良かったと思いますが、後半にいくにつれ違和感が大きくなってしまいました。

これがお化け?という感じで、あんまり怖くもないし、なんか日本人が考えるお化けや幽霊とは違うな〜と感じてばかりいました。

日本のお化け・幽霊映画でも特にギリギリの線を狙った「呪怨」シリーズは、個人的に結構好きです。

はっきりと幽霊を見せ、時と場所を選ばせずに人を理不尽に襲うというのは、やり過ぎてギャグになっているところもありましたが、なかなか面白い挑戦だったと思います。

しかし、この映画はその辺がうまくないというか、ちゃんと見せた姿が全然怖くないし、法則みたいなものもなくて本当に何でもあり過ぎます。

終盤の演出も、アイデアは映画版サイレントヒルを思わせてなかなか悪くないはずなのですが、まったく緊迫感を感じませんでした。

前半はお母さんが主役だったのに、いつの間にかお父さんが主役になってたり、泣いてばかりいた一番下の赤ちゃんもぱったり出なくなったりと、やりたい事が散漫になっている印象があります。

本当にオールドスクールな怪奇映画に徹するのか、それのパロディなのか(コメディタッチにした方が絶対に面白かったはず)、斬新な恐怖を提供したかったのか、よく分かりませんでした。

音響や音楽は良くて、サイレントヒルの映画に使って欲しい感じです。

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