迷惑千万な友情

ストーリーはかなりメチャクチャ。マッドサイエンティストでありエンジンマニアの冴えない男子学生が、死体を失敬してエンジンを取り付け、再び蘇らせるというもの。都合よく主人公の親父が教会の牧師。なので通常なら墓を掘って恐る恐る持ち帰るというプロセスが必要な所、そこも全て飛ばしてスイスイと盗んでしまう。牧師の息子がマッドサイエンティストなんて、このくだりを上手いこと省くために設定したんじゃなかろうか。

強引にカテゴライズするとすれば一応「ゾンビ物」と言えるだろうか。

ゾンビ野郎の演技は見事だと思う。ひたすらブルブルしながら人を殺したり自らのエンジンに給油をしたりする。その瞳は虚ろで哀しげ。必死こいて給油をしたにも関わらず、鏡を見るなりブチ割りエンジンを自分で止めてしまう。ここでツッコミ所。ブルブルが面倒になったのか知らんが、エンジンの働きなしでも動けるようになるゾンビ。かわりに、エンジンのスイッチを入れる事で並以上のパワーが出る設定に変更される。

ラストは、主人公とゾンビの友情物語で〆られる。炎上する車に閉じ込められた主人公が、ゾンビによって救われる。「お前から命をもらった。その命を返す。これでおあいこだ」と絶命。ええ!?本当にそれでいいの!?ちょっといい人すぎやしないか!?そもそも、その命って自ら望んでもらった物じゃないじゃないか。マッドサイエンティストの好奇心で実験的に蘇り、イジメっ子を殴り殺し、その辺の人を首チョンパした挙句の言い草がそれかい!?つくづく、迷惑千万な友情です。この場合、元凶と言える主人公もゾンビと共に心中してやるのが正しいのではないでしょうか。

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