ストーリーうんぬんより編集で楽しむ映画

『28日後...』の続編ですね。

個人的には前作の方が話の規模がコンパクトで好みでした。

前は新生バットマンシリーズのあの麻袋の男役の人が主人公だったんですけど、あの人の顔がカッコ良くて好きでしたね。

今回は主人公がどんどんリレーしていくような感じで、そこが新鮮で良かったです。

トップバッターのオッサンでずっといってくれたら凄く良かったんですけどね。ストーリー的にというより、演技的にです。

冒頭から人見捨てて自分だけ生き残って、子供にもそこんとこの経緯を曖昧に伝えるようなダメなオッサンなんですけど、ついつい「いやいや、しょうがないよ…あんな状況だもん」と思わされてしまうリアルな表情が凄く良かったです。

オッサンが脱落したあとは子供・女医・軍人あたりで回していく感じです。

相変わらずストーリーうんぬんより編集で楽しむ映画でした。本当にスピーディで、まあそりゃ大半が走ってる場面なんで当たり前っちゃ当たり前なんですけど、カットの割り方といい音楽のチョイスといい、カッコ良かったです。

終わり方も次に繋げるような感じでした。

今度は感染が世界規模になって、でも「オイ!ワクチンができるかも分からんぞ!」みたいな、そんな感じでしょう。

同じ人が撮るなら次も観たいですね。前作のダニー・ボイル監督でも観ますけど、きっと彼はもう製作総指揮(?)のポジションから動かないんでしょう。というか、動かない以上今後もシリーズを作り続ける可能性がありますね。

走るゾンビもいいじゃないか

この映画のゾンビの特徴は、なんと言っても速さです。

「ゾンビはノロノロしていなければならない」と考えるゾンビ原理主義者にはケシカラン特徴ですが、やっぱり走って追いかけて来る方が圧倒的に怖いですからね。

個人的には走るゾンビもいいじゃないかと思います。

「夕日に向かって走るゾンビ」なんか青春だし、一生懸命走っていれば某24時間テレビからも声がかかるかもしれません。

炎天下の中ドンドン腐敗していくゾンビ、ちょっとタクシーでズルしちゃうゾンビ、ゾンビに触れようとするおばあさんを恫喝するスタッフ、サライの流れる中スタジオの黄色い服を着たアイドル達に次々と襲い掛かるゾンビ・・・。

走るのも悪くありませんよ。

走るゾンビ以外にも、このシリーズの特徴はあります。

スタイリッシュで今風な映像や、シリアスでリアルさを強調した作りは前作同様です。

ただ、このためにシナリオの多少強引な部分が強調されてしまっているようで、批判の対象にもなっています。

コメディタッチな作りならともかく、陰鬱で悲劇性溢れる内容ですからね。

僕も劇場で初めて観た時は、少し気になりました。

ただ、「こんな映像を撮りたい」というものが先にあって、そこにストーリーを当てはめた感じがするので、仕方ないかとも思います。

随所に登場する派手なシーンや衝撃的なシーンは、確かに心に残るものがあります。

リアルさを強調するあまり、こじんまりと終わる映画よりは良いのではないかと思います。

愛する家族が恐ろしいウィルスに感染、そして殺しにやってくる悲劇

じつは「28日後」という映画の続編で、いきなり続編から観てしまいましたがストーリーも恐怖感も充分見応えありのゾンビ映画です。

ストーリーは感染から逃れたあるグループが、感染者たちに襲われるシーンから始まります。この映画でいうところの感染とは、ゾンビ化することを意味します。主役の夫婦もその場にいて、旦那が奥さん一人残して逃げ延びてしまいます。その後、軍により感染した街を消毒し復興させ、再び住人たちが戻ってきて生活を取り戻していくのですが…。そんなの本当に大丈夫なのかという不安をよそに人々は平穏な生活を楽しみ始めます。旦那もその街に暮らしていて、娘と息子を呼び寄せ母の死を告げ3人で生活し始めます。そんな折、なんと奥さんが生き残っていたことが発覚!罪悪感に苛まれていた旦那は思わず奥さんに会いに行ってしまい、まさかの感染!さあ、再び感染パニックが街を襲います…! 感染した父親が今度は愛する家族を襲いに来る、なんとも悪趣味な、なんとも悲劇的なホラー映画です。

母親と子供たちのある秘密がストーリーの鍵を握っています。それが良かったのか悪かったのかわからないくらい悲惨な状況に追い込まれていきます。観ている側が憂鬱になるくらい、人間の底知れない闇をうまく突いている映画と思います。

人間とゾンビの違いがさして変わらないかと思うような表現もあって、アイロニーに満ち満ちた、悪意も若干感じられる作品に感じました。前作を観ていないのにこれだけ楽しめれば充分かと思います。ちなみに前作「28日後」は大ヒット作だったようで、ぜひ観てみたい作品の一つです。

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