筋書きもさっぱり気持ち良い展開で、さすがは北米の興行収入1位を記録した作品というところ。

世界がゾンビで満ちたアメリカ。
主人公コロンバスは生き残るため、ゾンビ映画で死亡フラグが立つ行動をことごとく戒めた「生き残るための32のルール」を実践していた。
例えば「有酸素運動(逃げるため速く走れること)」、「トイレでは要注意(銃携帯のうえ個室トイレに座る)」、「車の後部座席は調べる(潜んだゾンビに襲われないため)」などなど。
両親の故郷を目指す旅の途中、コロンバスは自分とは対称的に、驚異的な戦闘センスで生き延びて来たタラハシーと出会う。最初は性格の合わない二人だったが、徐々に意気投合し絆が芽生えはじめる...
二人は途中立ち寄ったスーパーで、ウィチタとリトル・ロックと名乗る姉妹と出会う。
コロンバスは一目でウィチタに惹かれ、紆余曲折がありながらも四人行動が始まる。
ゾンビが発生してもゾンビの対処法を知っている、という現代のリアルを表している映画。
主人公はゲームおたくで引きこもりだったが、ゲームの「バイオハザード」でもあるような「ゾンビの二度撃ち(倒したと思ってもしっかり止めを刺す)」など、ゾンビへの対策は理解している。
また、古典的なロメロ・ゾンビ(のんびり歩くだけのゾンビ)ではなく、この映画のゾンビは疾走ゾンビで、かなりスリリング。
ワイルドな魅力溢れるタラハシーの活躍に見惚れる事必至。
個性の異なる四人が、次第に絆を深めていくところも見所。
無駄な部分があまり無く、コメディと思って見ると逆に正統派かも。筋書きもさっぱり気持ち良い展開で、さすがは北米の興行収入1位を記録した作品というところ。
お勧め!

ライトなゾンビ映画

観終わってみれば、確かに一般層向けに作られた、とことんまで能天気でライトなゾンビ映画でした。
世界のほとんどの人がゾンビになってしまった終末世界が舞台なのに、悲壮感はゼロです。

コメディ調のゾンビ映画はこれまでにもありましたが、大傑作「バタリアン」にはブラックな風刺があり、「ショーン・オブ・デッド」にはロメロ作品への溢れるリスペクトと意外な感動がありました。
しかし、このゾンビランドはいかにもアメリカ的で陽気なコメディに徹していて、まるで子供向けのアニメのようです。
重くなりそうな要素は徹底的に排除してあり、ゾンビ映画にありがちな展開も笑い飛ばす始末。
ゾンビ映画好きには複雑な気持ちになりますが、そこが多くの観客に受け入れられた要因なのでしょう。

この映画は能天気なゾンビコメディを装いながら、世界を席巻するあのテーマパークの恐ろしさを糾弾する目的があったのではないでしょうか。
クライマックスで遊園地に溢れるゾンビは、まさに某テーマパークのアトラクションに群がる客そのものです。
「お前達は、あのネズミが媒介したウイルスに見事に感染して、ゾンビのようになってしまったんだよ」
そんなメッセージを感じました。

上記の感想はもちろんすべてデッチアゲです。
私の本当の感想としては、最初は結構面白かったけど話の展開がまったく意外性がないため、盛り上がりに欠けたかな~という感じです。
なんていうか、アッサリしすぎてコクが無いんですよね。

とはいえ、結構面白かったのは事実だし、途中のビル・マーレイが登場する部分は無茶苦茶な展開に呆れながらも爆笑しました。

無駄に豪華なキャスト陣

個人的にはゾンビ映画のツボが二つあって。

一つは圧倒的な数のゾンビに襲われて逃げ場が無くなる時の絶望感。これはホラーの要素かな。

もう一つは悪趣味だけど人体破壊の描写。スプラッタの要素か。過度なスプラッタは逆に笑いを誘発したりもするし。

この二つが満たされてれば満足するんですが、本作はなんとなく大衆受けを狙い過ぎてか、その辺は控えめ。コメディの要素が強くてホラーとして観るには弱いけど、思考停止して楽しむならこの位でいいのかな。

本作の見所の一つは、無駄に豪華なキャスト陣かな。なかでも一番輝いてたのはやはりタラハシー役のウディ・ハレルソン。粗暴なキャラがハマるのは『ナチュラル・ボーン・キラーズ』のイメージが強いせいか。クライマックスのガンアクションはホントかっこいいと思いましたよ。でもあれ絶対弾足りねえだろ。

彼が劇中で追い求める「トゥインキー」というお菓子ですが、これ食ってると思い切り太りそうだ。特典映像で髭男爵のデブが汗だくでこれ食ってました。

あとは本人役で登場のビル・マーレイ。劇中で流れる『ゴーストバスターズ』にテンション上がった皆さん、お互い歳を取りましたね。ゾンビメイクしてたらゾンビには襲われないけど、やっぱ人間は間違えて撃っちゃうよなぁ。ていうか極限の状況下で悪ふざけすんな。心残りが「ガーフィールド」ってのはよくわからんかった。

で、ラストの遊園地での攻防も見所になるのですが。この映画観て絶対私は遊園地には逃げこまないことに決めた。意外と逃げ場所ないと思うぞ。

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