また観たいと思わせてくれる映画

内戦が激しく、ゲリラ部隊が篭る山間部にやってきた一人の少女のお話です。

少女が一番最後に見る幻想が、凄く切ないんだぁ。

鳥肌が立ちました。

現実世界の苦しみから幻想に逃げる少女。

自分もそんな夢見がちなところがあるから、途中から彼女に感情移入しまくりでした。

試練を乗り越えるときのハラハラ感とか、現実での義父からの苦しみとか、ここまで映画に入り込んだのは初めてかもしれないくらい主人公に投影しちゃいました。

しかし、幻想とは言っても、その幻想がグロいのばかりで。

やっぱり現実が暗い世界を生きている子だから、幻想でも暗いものばかりになるのか、それとも彼女が好きな絵本がそういう暗い本だという設定なのかわからないのですが、暗いです。

そしてグロいです。

子どもが見るファンタジー映画ではありません。

R−12だしね。

戦争の話だけど、戦争がどうとかそういうメッセージ性はあまり受け取りませんでした。

たぶん現在の時間設定にしても、この物語は成立したと思うんですよね。

設定の差こそあれ、厳格な義父との確執に苦しむ少女の生き様として、充分に描けると思います。

ただラストが凄く良いので、そう考えるとこの時代設定で正解なのかもしれませんが。

とにかく誰もハッピーエンドにならないという私的に最高ポイントが押さえられているのでツボです。

ラブロマンスが苦手な私ですので、ぜひとも恋人と一緒に見たい映画です。

また観たいと思わせてくれる映画でした。

監督の情熱が感じられる作品

これは、小さな子供にクリティカル・ヒットするトラウマを、次々と剛速球で投げつけてノックアウトさせるダルビッシュ選手のような映画です。そして映画としては非常に丁寧に作られた、監督の情熱が感じられる作品でもあると言えるでしょう。

現実世界とファンタジー世界のどちらを主軸として見るかによって、見終わった後の感想は正反対になります。現実世界が強いように感じられるため、悲惨なイメージがあるのだと思われますが、監督は2つの世界を並行して描くのがテーマであると言っているので、ファンタジー世界を否定してしまう見方はあまりにつまらないと思います。

表現はドギツイ部分が多いものの、全体的には童話的要素の強い作品に感じました。昔読んだ西洋の童話って、残酷で悲しいものが多かった気がします。しかし、そういうものは後になっても心に残っているものです。

明るくて面白おかしい話と同じくらい、子供にこういった話を見せるのは大事なことだと思います。世の中には楽しいことも不快なこともイロイロあるんだな〜と教えることを、最近の教育やメディアは避けている気がします。

童話「赤い靴」なんて、僕には衝撃でしたからね。足をちょん切るなんて!と、ア然としたものです。まあ、それが自分にとって良い経験だったかは分かりませんが(笑)。

子供にこれを見せるかは別にしても、ファンタジー映画に興味のある方、そしてもちろんホラーファンにもオススメできる映画です。この監督は今後ますます活躍が期待される方ですので、注目しておいて損はないと思いますよ。

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