悲壮感が欲しかった

忠臣蔵と四谷怪談の合作的な作品。

それぞれはよく知っている有名な話なので、どうやって上手く合わせるのだろうと不思議に思っていたのですが、できてみれば上手い具合にまとまっていて、物語としては面白くなっていました。

ただ、忠臣蔵的にはOKなのだけれど、四谷怪談で私が一番好きなポイントである『悲哀』の部分がイマイチ感じられなかったのは残念です。

高岡早紀は凄く美人で良いのだけど、あんまり怖くないし、最後の方も切なくないし、ちょっぴりさびしいです。

後半で超能力みたいなのを使うのもびっくりしたし、いらなかった気がします。

恋敵となる孫娘とその身内の人たちの白塗りが怖いし滑稽だし、途中から佐藤浩市までその仲間入りしちゃうし、敵と味方の区別がついて分かりやすかったけど、真面目なシーンでも笑っちゃって、何か気が散りました。恐怖感はかなり与えてくれましたけどね。

伊右衛門のやさぐれ具合は完璧で、佐藤浩市ががっつりはまっていて良かったです。

他の脇役の人たちもみんな凄いハマってて、その辺は流石ですね。

途中途中で字で説明文を入れてくれているので、二作品をよく知らない人も楽しめるのではないかと思います。

でもなぁ、何だろう、どことなくコメディ感を要所要所で感じてしまったのはなぜなのでしょうかね。

ラストに悲壮感みたいなのが欲しかったです。

でも深作欣二監督らしく、派手な色づかいと大袈裟なアクション、残忍でリアルな描写が印象的ではあります。

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