オープニングクレジットから不穏な空気を醸し出している

ダリオ・アルジェントが製作、原案、脚本を手掛け、マリオ・バーヴァというイタリアンホラーの礎を築いた偉大な父を持つランベルト・バーヴァが脚本と監督を担っている。

前半から何かあるんじゃないか、と思う映画は数あれど、オープニングクレジットから不穏な空気を醸し出している映画はそうないのではなかろうか。常に挙動不審のヒロインにそんなびくびくしてたらモンスターが出てくる以前に心労でくたばるんじゃないだろうか、とこちらがはらはらさせられる演出に若干いらいらするのだけど、これだけ始めから脅かしてあげよう、としてくれるサービス精神はイタリアンホラーならでは。だけどこれは人によってはくどい、と感じる人もいるかもしれない。

これだけくどい演出で全編もつのか?と疑心に思っていたのもつかの間、イタリアンホラーに似つかわしくなく、非常にテンポがよい。なおかつ、盲目じじいに目潰しをしたり髪の毛を頭皮ごと根こそぎ抜いたりと見せ物小屋根性もきちんと併せ持っているのでイタリアンホラーなんだけどテンポの良さがハリウッドナイズされていて極上のエンターテイメントに仕上がっている。

後半の『死霊のはらわた』のような展開や、あまりに荒唐無稽な出来事に笑いが止まらないし、映画を彩るモトリークルーやスコーピオン、ビリーアイドルなどのハードロックな音楽、映画を見ている人たちがその映画のモンスターに襲われるという映画好きにはトラウマになるようなストーリーといい、少し変わったホラー映画を堪能させていただいた。

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