監督の魅力がたっぷり詰まった玩具箱みたいな映画

ヴァンパイアになる設定は荒唐無稽で馬鹿馬鹿しいんだけども、それすらも魅力に感じられる、そんな映画。

「シーン1:裸足の人妻、夜中に寝巻きで全力疾走」「シーン2:発病童貞神父、包帯ONメガネ」等シュールというか独特の感性を持った監督パク・チャヌクの魅力がたっぷり詰まった玩具箱みたいな映画。

スプラッタ映画であり、コメディであり、恋愛映画であり、ジャンル「ヴァンパイア」映画であり、いろんな要素を含んだ映画。

童貞&処女がSEXというイニシエーションを通過し、人間になる過程を描いた映画。

いやー韓国映画すごいね。優秀だね。

ちゃんと伏線を入れて回収ってのがキレイにできてる。その回収っぷりにラストシーンとか「気持ちいいー」ってなったもの。

意外にラ女史を演じたキム・ヘスクに助演女優賞をあげたい。「音楽室のベートーベンの肖像画が動く違和感」的恐怖感を見事に演出している。彼女の目線が超恐い。

後、多分日本の「リング」リスペクトの「布団の中から、こんにちわ」は見ていて楽しい(笑)あいつに「呪怨」のとしおくんレベルの愛らしさを感じてしまう私は立派なバカなんですね。

何で吸血鬼映画は恋愛描写が濃いんでしょうね、しかも性行為を含んだエっグイの。ソン・ガンポ演じる神父の童貞っぷり、とキム・オクビンの「おねえさんが教えてあ・げ・る」感がそれはとてもとても、本当にありがとうございました。なにこのAVのワンシーンを全力て撮ってみました感、馬鹿じゃないの(笑)

とにかく変な映画

復讐三部作で知られる韓国の暴力映画監督パク・チャヌクによる、バンパイア・ホラーです。

バンパイア・ホラーと聞いて、なんとなくこんな感じ?とイメージするような映画ではまったくないでしょう。

こういう映画、と説明するのが非常に難しい、とにかく変な映画に仕上がっています。

この映画のバンパイアときたら、血が吸いたいという欲求を満たすため病院の患者のチューブからチューチュー吸ったり、性欲が高まって知り合いの奥さんに手を出してしまったり、ポ〜ンと跳躍できても空は飛べなかったりと、なんともミジメな姿をさらすばかり。

しかも、ガンホは神父という設定のため、そういったことにいちいち悩んでしまいます。

普段は感情的で荒っぽくてバカだけどイイ奴という役が多いガンホも、この映画では青白い顔でクソ真面目な男を演じています。

若奥さんの役の人は、最初は「まさかコレがヒロイン?」というようなパッとしない格好なのに、次第に妖艶な美しさを見せてイキイキした女性に変貌してくるのは流石だな〜と思いました。

「凶暴でワケが分からない」といった女性らしさも見事に表現できています。

2人の演技は素晴らしいですね。

ホラーと思ったら終盤までは全然ホラーじゃないし、途中「監督はどこへ向かおうとしているのか?」と不安にさせられる部分もありますが、個人的には最後まで楽しめました。

でも、冗談か本気か分からない場面の多い、やっぱり変な映画だとは思います。

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