緊張感

難解で退屈な映画が多いフランス映画の印象ですが、この爆弾のような映画でその印象はバラバラに吹き飛びました。

退屈なシーンはまるで無く、まさに地獄の底へ向かうビッグサンダーマウンテンといった感じで、ノンストップの緊張感を味わえます。

とにかくこの映画の主人公、屋敷女が超凶暴で、座頭市のように最強の強さを持っています。

フランス映画らしくパカパカ煙草を吸いながら、軽々と人を殺していきます。次々と殺されるために登場する人々がアッというまに餌食となってしまうのです。

需要と供給のバランスとしては、明らかに供給(被害者)が不足してます。

この屋敷女がメインで狙うのは、なんと妊婦。

日頃も、見かけるとつい周りに危険はないかとハラハラしてしまう存在ですが、この映画では屋敷女という危険度満点超の存在にハサミを持って追いかけられるわけですから、見ている方もたまりません。

この設定だけで絶対怖いのは間違いないですから、ズルいなーとは思いますね。

しかし、そんな設定だけに頼らず、痛い痛いシーンをコレデモカと満載にし、屋敷女のモンスターぶりを強調しまくり、終盤は怪獣映画のバトルのような修羅場まで展開するこの映画は、素直に良く出来ていると感心します。

この映画1本でやれるだけやろう、という意気込みを十二分に感じますね。

こんなに怖くて痛い映画は本当に久しぶりです。

同時に、ホラーが苦手な人は絶対に見てはいけない作品です。

本当に酷い話ですが、ホラーとしては満点をあげるしかないでしょう。

フランスと女は怖いですね!

主人公がここまでボロボロになる映画はなかなかない

この映画はテンポが良いし、大胆ですね。というのも、主人公がここまでボロボロになる映画はなかなかないんじゃないですか、序盤で早々に顔に大ダメージを受けますからね。それには意表を突かれました。屋敷女が登場してからは、ほとんどノンストップで何かが起こるんですけど、それがかなりテンポが良くて面白いです。

監督は、主人公を殺しさえしなければ何やっても良いと思って撮ってるんじゃないですか。母親を誤殺させてしまうし、客が飽きそうになると、またまた主人公に大ダメージを与える。監督は恨みでもあるんですかね。要は主人公の不幸で繋いでいる部分があるんですけど、それだけに留まっている訳でも全然ない。

殺人鬼のルックスも薄気味悪くて良いし、何を考えているのかさっぱりわからない。この映画は暴力シーンを何の躊躇もなく見せるんですけど、効果音も叫び声みたいな効果音で気持ち悪いし、武器になる要素がとにかく多いんですよね。だから全然飽きない。警察が介入するのもパトロールを強化するというくだりがそれ以前にあるからものすごく自然だし、護送中の犯人がいるのも面白い。その綿密に登場させた人物が片っ端から殺されますから。

終盤、ぼかしが入る残酷シーンがあるんですけど、ここは自分の中でかなりポイントとなるシーンで、監督自身が入れたぼかしなら私は手を抜いたとしか思えないので、点を減らす要因になりますが、調べると、このぼかしは残酷すぎて後で修正させられたそうですね。最高じゃないですか。それぐらい気持ち悪いシーンを撮った監督は凄いと思います。

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