心で観るフィーリング映画

ヤン・シュヴァンクマイエル2005年の作品。

正直な感想として、どうしても”アリス”を観た時の衝撃を越える事ができませんでした。

色々脱却しょうとしたのか、最初に芸術映画である事を否定して、ホラーとまで言ってましたがそこまでスタイル変わってるように思えなくてなんか微妙でした。

表現が不気味でただのホラーで終わらせない所がシュヴァンクマイエルの良さだと感じていたのですが、そうじゃないんですね。

あと生肉が芋虫みたいに動く表現も今回初めて見る人ならわりと楽しめると思うのですが、ファンはやはり新たなシュヴァンクマイエルらしい表現を求めているわけで、そういう風に考えるとちょっと新しさに欠けるような気さえします。

しかもその肉の絵の使いどころもいまいちよくわからなくて現在の状況を投影している部分もあるように感じたのですが全てがそうではありませんでした。

序盤の方はキリスト教を全否定していて、とんでもない切り口の凄い映画なような気がしたのですが最初だけだったのが残念でした。

あと時代設定がよくわかりません、移動手段が馬車で、あのモーツァルトが被っているようなヅラとか被ってますが、舞台が精神病院になったり、牢屋に閉じ込められた人間に配る食料を普通に冷蔵庫から出していて驚愕でした。

エンターテイメントと呼ぶには荒すぎて、どうしても心で観るフィーリング映画なような気がしました。ファンとしては、論理的で無秩序な世界を、もっとイマジネーション豊かに描いて欲しい。

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