悪の経典は伊藤英明の存在がホラーです。

もともと貴志祐介原作の小説""悪の経典”が非常に面白かったので、この映画を観ました。

原作は厚めの二冊の小説からなります。

それを一本の映画にするには少し無理があるのかなあと感じました。

原作が良すぎるので、映画を観てから、原作を読んだほうが良かったかなと残念に思いました。

ハスミンと呼ばれる生徒から絶大な信頼を受けている教師が、

実はサイコキラーでどんどん壊れていき、暴走し、最後は生徒たちを惨殺するというショッキングな内容です。

小説の中では色々な伏線があり、それが最後合致しての惨殺シーンになるのですが、そこが描ききれていないのかなと感じ、物足りなく思いました。

小説を読み終わった後、呆然とし、数日間気持ちの悪さが抜けなかった、映画ではそんな感覚にはなりませんでした。

ただ、最後の惨殺シーンはやはり、観ていて辛いものがありました。

ただ、伊藤英明の演技は素晴らしかったと思います。

私は正直、海猿などの伊藤英明は好きではなかったんです。

爽やかですが、面白みに欠ける感じがしていました。

でも、この映画ではサイコ教師を不気味に恐ろしく演じていました。

この映画を観て、彼のイメージがガラッと変わり、この人演技派なのだなと思うようになりました。

原作のハスミンのイメージを裏切らない、伊藤英明の演技を観るだけでもすごく価値があるかなと思います。

そして、脇の教師役の方、生徒役も演技派の方たちがずらっと

揃ってらしゃるので、見ごたえがありました。

サイコホラー映画としては、かなり面白い作品だと思います。

そのさわやかな笑顔に騙されるな

サイコホラーと言う位置づけでこの作品を観ました。素直な感想を言えば、物足りなさを感じました。サイコと言うからには、もっとじわじわとした感覚が欲しかったのですが、映画という短い時間では、表現しきれなかったのかもしれません。それもあり、後半のスプラッターな部分が、なんだか安っぽく見えてしまいました。

見所としては、海猿で人を救いすぎた反動かどうかは定かではありませんが、あの正義感の強いイメージの伊藤英明が、バリバリに殺人を犯しまくる点でしょうか。しかし、確かに殺した人数でいえばかなり多いのですが、スプラッター的な映像が控えめなので、グロさもあまり感じません。ホラーファンは、ジェイソンやフレディーという、もっとエグい怪物を見慣れています。伊藤英明が、あのさわやかな笑顔で何人殺そうが、ギャップを感じる位で、心に響くものがありません。また、そこに至る過程も、今一つ掘り下げ不足を感じます。それもあって、序章と呼ばれるスピンオフドラマも作ったのでしょうが、それを観ていても微妙です。タイトルから感じるのは、きっともっと深いメッセージがあるのかも知れませんが、残念ながら私にはそこまで理解できませんでした。

そう思うと、この映画は、正義感の強そうに見える教師が殺人鬼に変貌していくという内容が、もしかしたら最大のネタバレ要素なのかも知れなくて、観る人ほとんどがそれを知って観るわけで、それ以上の驚きが出てこないのかなと思います。

全体的な感想は、サイコホラーというより、学園バイオレンスという感じがした映画でした。

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