4度目の映画化の舞台は現代の大都会

本作は、ジャック・フィニイ著作「失われた街」を映画化したもので、本作で4度目の映画化です。過去の作品は、ウォーターゲート事件やベトナム戦争など、その時代の社会情景を反映した作品でした。本作では、舞台が現代となり「情報過多の社会情勢」を反映したものとなっている。主題は、SFホラーですが心理ドラマの側面も描いた作品です。それは、ヒルシュピーゲル監督の腕によるものです。

あらすじは、爆発によりバラバラになって墜落したスペースシャトルの残骸に付着した地球外生命体により感染した人が感情を失い遺伝子を書き換えられてしまう(つまりゾンビ化)伝染病が発生する。ヒロインのキャロル(ニコール・キッドマン)の息子オリバーが、その秘密を知っていると分かり、息子を守るために勇敢に危機に立ち向かう。

母親キャロルは、息子を守る為に握りしめた拳で殴る、消火器で男性を張り倒す、と最強の母親が人であり続け、息子を救うために壮絶な闘いを開始します。ホラー色よりアクションや母性愛・人類愛が前面に押し出されています。今までの、「失われた街」の映画化作品は閉鎖された環境で、気が付くと近隣の人が人でない物に変わっていたというホラーでした。本作は、舞台が現代の大都会なので閉鎖環境ではないので、前作のような緊迫感はありません。溶けた眼球がぶら下がったゾンビではなく、性格が変わってしまうという症状なので、地球に生きる全人類が感染すれば、それはそれで秩序のある社会となり、それもいいのではと思ったのは私だけではないと思います。最後まで、飽きることなく一気に観れる娯楽作品です。

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