スプラッタなのに爽快

アッシュとリンダのラブラブバカップルは人様の別荘に不法侵入してキャッキャウフフと蜜月の一時を過ごしていたのだが、アッシュが死者の書について録音されているテープレコーダーを再生してしまったからさぁ大変!リンダは死霊と化してしまったのである!スコップで首を切り落としチェーンソーで体を切り刻み何とかリンダを葬ることに成功はしたのだが、今度はアッシュが死霊になってしまう。果たして死霊達を退治し無事生還することはできるのだろうか…
本当はですね、もっともっと色々詳しく書きたいんですがそれやっちゃうと文字数が足りなくなってしまうので割愛致しました。
全編がクライマックス並みの濃さなんですよねー。
本作は死霊のはらわた2と銘打ってはいますが1のリメイクみたいなもんなんで1を観てなくても楽しめます。かなりコメディ色が強いからなのか、日本では真面目な(?)ホラーファンには評判がいまいち良くないんですが本国アメリカでは2のほうが人気なんですよ。私も2のほうがアッシュの魅力が詰まってて好きですね。
サム・ライミ監督といえば『スパイダーマン』を思い浮かべがちですが私としては断然こっちのシリーズを推したいです。で笑えて、元気になれる映画なんてなかなか無いですからね。
好きなシーンを挙げたらキリがないのですが、恋人のリンダが死霊になって自分の首を片手に踊るシーンは『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』を彷彿とさせる可愛らしさがありますし、アッシュがリンダに噛まれたことによって死霊化してしまった片手を切り落とした後に逃げ出す手の動きは『アダムス・ファミリー』のハンド君みたいで胸キュン必至です。部屋中を滝のような血飛沫まみれにされてしまうけど、あんな手なら私も飼いたい!といつも思います。
アッシュはですね、欠点が無いタイプのヒーローじゃないんですね。口も悪いし偉そうだしヘタレだし俺様だしウルサイし(余談だが顔も演技もウルサイ)、欠点だらけなんです。サム・ライミも「ホラ吹きで臆病者のアッシュじゃないとつまんない」「観てる人をイライラさせてこそのアッシュだよ」と言ってますし。完璧じゃないからこそアジがあるというか親近感のようなものが芽生えて、応援せずにはいられない愛すべきキャラクターになりえたんだと思うんですよね。

すごい完成度

「死霊のはらわた」って邦題が付いている作品では、最高傑作!

いわゆる安いホラーとしては、お色気が無いのがちょっと寂しい気もしなくもないけど(サム・ライミさんが監督すると、あんま女子にこだわり無い感じがあるんスよね〜、プロデューサーの時はそんな事ないのに)、それ以外の部分が限界のメーター振り切っちゃってマス!

ホラーなのに、可笑しくてしょうがない。

コメディかと思ったら、ゾッとしたり。

前作では、たまたま生き残った感の強かったアッシュ君が、今回は生き残る気満々で死霊軍団とガチンコファイト!

右腕にチェーンソーを装着して、ショットガンの銃身を詰めるシーンは感動的なカッコ良さ!(デッドライジング2の武器合成はこのシーンのオマージュなんでしょうね)

長い事、終盤の展開は「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」をパロったんだと思ってたけど、よく考えたら、こっちの方が古い。

って事は…。

パクリやがったな!ロバート・ゼメキス!

まぁ、面白いからパクられたんでしょうけど。

全編、見せ場なんでこのシーンがどうとか、言うだけ野暮なんですが、今回、見直して、右手がアッシュに反抗して皿を次々に、頭に叩きつけるシーン。

その後の、右手が気絶したアッシュを引き摺るシーンが、特にアホらしく(誉め言葉)感じて、リハーサルを含めて、現場はどんな感じだったんかなと思いを馳せたりしました(多分、皆、ずっとケラケラ笑ってんだろうなぁ)

エンターテインメントとして、高い完成度を誇るのは間違いないです。

逃げ場のない恐怖が恐ろしい

死霊のはらわた2の何が怖いって逃げられないことへの恐怖です。もちろんホラー映画はどこへ行っても追いかけてくる、または限られた空間での恐怖を描いた作品が多いですが、特にこの映画は山奥にある小屋で起こる恐怖なので、本当に恐ろしいのです。小屋から逃げ出そうとしたところで、どこへも逃げることができず、誰にも助けを求めることが出来ない状況というのは直接的に怖いことが例え起こらなかったとしてもかなり怖いシチュエーションです。

また主人公に襲い掛かってくる死霊たちが、本気で殺しにかかるのではなく、どことなくからかっている感じなのがより恐怖を誘います。映画を見ながらもういっそのこと息の根を止めてくれればいいのにと思わず感情移入しすぎてしまいました。

主人公がどこか情けない感じなのも恐怖を助長させます。強そうに見えないので、やられちゃうのではないかとドギマギしてしまうのです。

血の描写もグロテスクで、大量に噴出すシーンがあるのですが、その血の真っ赤さに私は空恐ろしい気分になったものです。

この映画が出来た時期はCG技術もなかった頃なので、出てくる死霊たちやグロテスクなシーンが妙にリアルだったのです。CGのようにキレイな映像ではないからこそ、映像の質感がおどろおどろしく、内容にピッタリとマッチしていました。

昔の映画なので全体的に古臭い感じですが、その古臭い感じが恐怖を助長させてくれるのです。この映画はスプラッターホラーですが、そこまでえげつないシーンがないので、本当にじわじわと恐怖が襲い掛かってきて、とても良い映画です。

ホラーでありアクションでありコメディ

中学くらいの時に観た当時は本格ホラー/スプラッター映画を期待していたので、「血の色が嘘くさいし怖くもないしツマンネー映画だった」という感想を持ったために再び観るのを躊躇していました。

が、踏ん切りが付き再度鑑賞。

あれ?面白いじゃないのこれ。

ホラーでありアクションでありコメディであり英雄伝(笑)であるという一大スペクタクル巨編でした。

これだけ観たならそこそこですが、前作を観てからの方が物語も分かるし、対比も出来るしもっと楽しめます。

何より驚いたのは前作から一週間くらいしかたってないという設定です。

そんなの有り得ない。あんだけグチャドロビュルビュルな前作から一週間ですよ。きっとあの山小屋は死霊のせいで時間経過がおかしいんだ。そうに違いない。

他にも、冒頭からしばらく続く主人公の一人芝居が素晴らしい。対マネキンの首〜対自分の右手ですからね。

目に見えない相手と闘うって難しいんだと分かりました。

自分で自分の頭に何度も皿を打ちつけて卒倒する所は見所です。

主人公がちょっと寄り目に見えるのでアホに見えます。主人公なのに。

なんだかチープなクレイアニメも昔のシンドバッドの映画みたいで良かったです。

キャラデザインもちょっと手抜き感がありますが、死霊なんてあんなもんでしょう(所詮ガイコツですから)

そんなアホなシーン満載ですが、カメラワークは凄く凝ってるし、死霊の大ボスみたいなのが出てきた時の花が枯れたり白髪になったりした芸の細かさも見逃せません。

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