ドーン・オブ・ザ・デッド

ゾンビ映画の金字塔です。

ドーン・オブ・ザ・デッドはゾンビ映画の金字塔です。
よくあるアホなゾンビ映画と違ってゾンビがちゃんと怖い。その点だけで常にハラハラ出来る。
看護師の主人公が夜勤が終わり朝、家に帰ってからの非日常への突入の仕方。開始10分のアバンタイトルの素晴らしさったらないです。
一気に終末感漂う世界へと連れてってくれます。
ショッピングモールを舞台に次から次に登場人物たちが出てきて問題を起こしていく。
ゾンビだけでなく人間関係の対立で見せていく王道のサバイバルホラーとしてよくできていると思いました。
この映画の魅力は、何と言ってもガンガン走ってくるゾンビ軍団の物量にバンバン撃っていくアクションシーンだと思います。
トラブルが適度に発生して、そのたびに絶対危なそうなところにキャラクターが忍び込んでいって案の定ゾンビに襲われ、というのをカッコいいアクションシーンで見せてくれます。
クライマックスの武装バスでの逃走シーンなんかもゾンビ軍団に囲まれたりして衝撃的な映像で面白かったです。
妊婦さんが出てきて出産間近なのに誰も気にせず、そのまま放置して問題を大きくしたり犬を追いかけてこれまた問題を大きくしたり頭の悪い行動をしてしまったりもします。
ゾンビ軍団からの脱出という一点突破を勢いで見せてくれる面白い映画でした。人物の回顧録とかやらないで主要人物でもガンガン殺していくのでボーっと口開けて見るのにオススメです。

ゾンビのルール変更ですね

私が、大好きなゾンビちゃんと最初に出会ったのは、今から30年以上前の映画館でした。この作品の元となった、それこそタイトルはそのまま『ゾンビ』です。死んじゃった人達が歩き出して、生きている人間を食べてしまうという、おぞましくも斬新な設定に、なぜかゾンビが好きになりました。そして、もう一つゾンビを好きでいられた理由は、確かに不死身な存在のゾンビですが、噛まれなければ何とかなるし、動きものろいので、もし現実に襲われても何とかなるだろうという、ゾンビに対して上から目線でいられたからです。しかし、この作品を見て、その優越感は無くなってしまいました。
ゾンビが走るのです。リメイクのはずなのに、前は歩き方さえもたもたしてのろかった奴らだったのに、今回は思いっきり走るのです。
厳密に言えば、その前にも走るゾンビはいました。でもそれはまれな存在だと思っていたのですが、元祖のゾンビのリメイクで走られた訳で、私の中で、ゾンビが本当に怖い存在に変わった瞬間でした。
作品の内容は文句なしです。ホラー映画の代表作品と言っても良いでしょう。グロいし、血も出ているし、登場人物の役割分担もはっきりしているし、文句の付け所はありません。ゾンビ映画は大きく分けて、局地的なジワジワくるタイプのものと、スケールの大きい娯楽作品的なものがありますが、これはどちらかというと後者の方だと思います。でもやっぱり、個人的には、ゾンビには走って欲しく無かったと思いました。

息の詰まる様な迫力ある演出

サラ・ポーリーが磨りガラス越しに男とまぐわってるのを、映画館で見た時は「家帰ったらぜったい『バロン』見よう!」と強く心に思ったものでしたが、

俊英監督ザック・スナイダーの打ち出す「昔の恋人なんか忘れさせてやるぜ!」と言わんばかりの映像テクニック四拾八手にはオリジナルの「ゾンビ」への敬意を存分に感じさせつつも、もう、くらくらの、めろめろでしたよ。気が付いたらロメロ版よりもDVDを繰り返し見てました。

血液の拡大映像から人体全身の不吉な感染イメージとモンタージュされるかの様に、遥か俯瞰から捉えた都市構造が同時多発的かつ、連鎖しながら瞬く間に瓦解していく様を見せてくれるというのは一歩早かった「28日後…」が到達出来なかった直接的で優れた世界崩壊シーンになっていると思う。

細胞の一つが腐り、一人から集団へ、交通と都市機能の麻痺、情報の混乱、統制の取れなくなった国家、かくて呆気ない終末の文句の言えない解りやすさ。

行き場の無い人間たちの楽しいサバイバルと、万物の霊長に無自覚に君臨したゾンビたちの楽園は、双方にとっても自由な世界。

息の詰まる様な迫力ある演出を堪能しながら、こういう世界の到来を私は渇望してしまうのでした。

本家「ランド・オブ・ザ・デッド」では視点がゾンビの方に遥か追い抜いて行ってしまったので、現時点でのロメロゾンビ・シャングリラ映画最高作かも知んないです。

エンドロールでは途中途中でその後が映されていますので、終わった瞬間に切らないようにお気をつけくださいませ。

レビュー投稿