ファンハウス 惨劇の館

ファンハウス

この映画、普通に怖いですよ!?
トビー・フーパー監督の鬼才ぶりが遺憾なく発揮されているホラー映画だと思います。
「悪魔のいけにえ」でもこの映画でも観てて思うんですけど、この監督、キチガイを描くのが巧すぎますよ。
でも、監督自身はものすごーくマトモで頭が良くて恐怖から距離を置ける人です。
だからこそドライな目線で物語が紡ぎ出せるんでしょう。
「悪魔のいけにえ」でも客観的なロングショットを導入する事が多かったです。
このロングショットが恐怖を倍増させるスパイスにもなってるんですよ。
計算してやんないとこんな綿密なロングショットを撮る事は出来ません。
この監督はマジで天才だと思います。天才過ぎて以降は自分の望む作品には恵まれなかったけど。
前半部分はカーニバルで戯れる若者四人の姿を追うことに徹底しています。
そうする事で観客は若者四人と同一視点を持って、物語の中の日常に入り込む。
しかし、実はその日常にはひそかに非日常ともいえる不気味なものがこっそり棲みついていたんです。
それが分かるのは中盤、若者四人が無謀にもカーニバルのお化け屋敷の中で一夜を明かす事にしたところ。
若者四人がお化け屋敷に入り、閉店時間が訪れて、お化け屋敷の中のお化けたちが一斉に電源をオフにされます。
日常から非日常へと移る瞬間です。ここからはもうノンストップです。
この橋渡しが巧みなんですよね。並の映像作家には出来ない芸当ですよ。

カーニバルを舞台にしたホラー映画

トビー・フーパー監督による、カーニバルを舞台にしたホラー映画です。

カーニバルというのは、日本ではあまりピンときませんが、移動遊園地のようなものでしょうか。

場所を固定せず、各地を巡業するというのは日本ではサーカスなんかが近いかもしれません。

遊園地ということでメリーゴーランドのような乗り物が中心ですが、中には見世物小屋から簡易ストリップのような大人向けのものまであり、ちょっといかがわしくも懐かしい感じです。

この映画ではこういったカーニバルの描写を実に丹念に描きます。

見世物小屋では奇形の牛(本物)を登場させ、簡易ストリップ(一応乳首は隠してあるため、簡易という表現を使いました)を覗かせ、お化け屋敷ライドを体験させます。

この辺はまったくホラーでもなんでもないのですが、個人的には楽しいですね。

はっきり言ってホラーとしては全然怖くないので高い評価をし辛いのですが、個人的には懐かしいアメリカンホラーのテイストやカラフルな映像、カーニバルの描写などが良くて、嫌いにはなれません。

トビー・フーパー監督の本質が溢れている作品にも感じられます。

怖さ以外の部分を余裕を持って楽しめる大人向けのホラー作品だと思いました。

トビー・フーパーといえば「悪魔のいけにえ」で有名ですが、あれとは全然違うテイストですね。

でも彼の他の映画「悪魔の沼」「悪魔のいけにえ2」なんかもこの映画と同じ感じ、つまりチープでケバケバしいセットを舞台に気の狂った登場人物がイキイキと登場するモタモタしたホラーなんで、これが彼本来の味なんでしょう。

フリークスによる若者殺戮映画

悪魔のいけにえでお馴染のトビー・フーパー監督の81年の幻の一品らしいこの作品。

祭のお化け屋敷を舞台にした、いわゆるホラーの定番のフリークスによる若者殺戮映画です

お化け屋敷を舞台というと最近も色々ありますが、現代の映画と比べても良い出来だと思います(少なくともダークライドマンの百倍良かった)

機械仕掛けの変な人形がやたらあるお化け屋敷の内装のチープさが逆に不気味さを良く現していて、変に凝ったCGよりずっとリアリティがあります。この年代あたりのホラーはこのチープな仕掛けがいいです。

ロブ・ゾンビはこの映画好きそうだなーと思う

物語は特筆すべきことも無いし、スプラッター描写もほとんど無い。死ぬのもたった5人だし、人物の演技もなんかモタモタしてて微妙でわりとグダグダしてますが、不気味な空気感が良くて個人的には結構面白かったです。モンスターの出来の悪さ(?出来が悪いからモンスターか?)はひとまず置いておいても、変に血飛沫を上げないところや、ちゃんとBGMにオーケストラを用意している所など、作品としても評価できるポイントは高い。

見世物小屋などのある移動遊園地や祭の胡散臭い感じが人によってはもしかしたら怖いかも。

余談

ヒロインがいきなり乳を見せてくれますが、あの娘、初めパッと見中学生くらいにしか見えなくて一瞬「これ大丈夫か」と思いました(笑)

そのヒロイン、日テレの葉山エレーヌアナにマジでそっくりです。

エレーヌファンは疑似エレーヌ乳を拝めるので是非。

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