集落の水引役をしていたおじさんに教えてもらった話。
おじさんが若い頃、集落の寄り合いで、誰かが話しているのをたまたま聞いたという。

中辺路町野中というところにある老人がいた。その人は自分の田んぼが夜な夜な猪に荒らされるので、小屋を作って朝まで見張っていた。
ある晩、小屋の中で火を焚き、座っていると、屋根の上からゴソゴソ何か音がする。
何だ?と思っていると、不意に屋根から山刀が小屋の中に突き出てきた。
たき火に照らされて、刀身が銀色に光っていたという。
しかし、その人は肝が据わっていたのか全く慌てず、
「やれやれ刀でよかった。これが二本足だったらえらいことだった」と言った。
すると今度は屋根から毛深い男の足が二本出てきた。
その人は素早く縄でその足を縛って捕まえてしまったという。
見てみると、大きな狸だったそうだ。

おじさんは笑い話として、この話をよく聞かせてくれました。

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