私、「姉」という者です。
心霊系と言えば心霊系だと思うのでちょっと書いてみる。
私が高校生の頃、お盆にお爺ちゃんの家に行った時の話。
お爺ちゃんは1人暮らし、田舎の一軒家に住んで居る。
いつもは明るく人懐っこい笑顔のガッツ石松似のお爺ちゃんだが、この時は様子がおかしかった。
どうも居間の窓から庭の木をチラチラ見ている。
まるで何かに怯えている様だった。
が、どうしたの?と聞いても「なんでもねぇ。」としか言わない。
そう言っている間も庭をチラチラと見ていた。
皆で昼食をとって居た時、私の母が我慢出来ずに問い詰める。
母「父さん!どうしたのー?
庭気にしてー、なんかあったのかい?
言ってくれないば気になるわー。」
爺「いやー、怒んなやー。
盆だから仕方ねぇのかも知れないんだけどもよー。
一昨日見たんだわ。
ウォーリーが庭に居んのよ。
おっかなくてなー。」
その場にいた親戚一同がきょとーんとした。
正に鳩が豆鉄砲。
母「ウォーリー…?
探してるの…?」
爺「探してねぇよ!おっかねぇ!
あれ、テレビで言ってるべやー。
成仏出来ないばウォーリーになって彷徨うんだべ?」
全員同時に噴き出した。
浮遊霊です。
お爺ちゃんの中では
浮遊霊
↓
ふゅうれぃ
↓
ふぉーれぃー
↓
うぉーれぃー
↓
ウォーリー
として記憶していた様だ。
そして、数日前にチラッと庭に見えた人影の様な物に怯えていた様子。
お盆だからお婆ちゃんだったかも知れないよ、と言うと
爺「あー、そうか!
ウォーリーと間違って悪い事したなー。」
その後ウォーリーを見る事もなく、お爺ちゃんも怯えなくなり無事お盆が終わった。
お目汚し失礼。
-終-
怖い話投稿:ホラーテラー 姉さん
作者怖話