※短い文なのに分割してすいませんでした。
また投稿することがあったら気をつけますね。
僕の足音に気づいた女は突然立ち止ると、手に持った大きな鏡で自分を隠すように、その大きな鏡を僕に向けたんだ。
僕は驚いたし、なによりその不自然な行動が怖かった。
だから早く通り過ぎたいと思った。
すると女は僕の動きに合わせて鏡を僕の方に向けて来た。
気味が悪かったが、とにかく早く女から離れたかったので、急ぎ足で反対側のホームまで歩った。
すると女は、立ち止まっていたためかすぐに見えなくなった。
電車もすぐに来たので、もう大丈夫だろう、とひと安心していつも乗る車両に乗った。
でも、それで終わりじゃなかったんだ……。
僕はいつものように隅の座席に座り、練習の疲れから寝てしまった。
そしていつも通り、寝過ごさないように身についた癖で、ちょうど降りる駅の5つ前の駅で目が覚めたんだ。
でも今日だけは、目が覚めなければよかったと、自分の正確な体内時計を呪った。
目の前の座席には、鏡の女が座っていたのだ。
しかも、ホームで会った時とは打って変わって、僕の方をじっと見ている。
たまに目を大きく開けるような動作をしている。
なんだか気持ちが悪いし、たった5駅の間だというのに、とてつもなく長い時間のように感じた。
そんな長い時間も過ぎ、やっと駅に到着した。
早く降りたい、早くあの女から離れたい、しかし何故だろう。必死に動かそうとしても、僕の足は動いてくれなかった。
僕は焦りと恐怖で、なにがなんだかわからなくなってしまっていた。
気がつくと、さっきまで座席に座っていたはずの女は、僕の目の前に立っていた。
女はボソッと
「か、が‥みっ……?。」
「ちがう……。」
と呟くように言うと
少し間を空けてから
「ちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう……」
と僕の顔を大きく見開いた目で凝視しながら言い続けた。
僕には意味なんて全然わからなかった。
ただひたすらに女が怖かった。
女の目は大きく、不自然な程に真ん丸かった。
恐い…
もしかして僕はこのまま死ぬのだろうか……。
「お客さーん、終点ですよ。」
気がつくと女はいなくなっていて、僕は駅員さんに起こされていた。
「あ、すいません。」
急いで電車を降りたが、その瞬間
一瞬だけ、女が座っていた座席の窓に鏡の女が映ったような気がした。
僕はそれ以来、大きな鏡を見るのが怖くなったんだ。
また、あの女が鏡に映っている気がして……。
最後まで読んでくれた方ありがとうございました!!
つまらなかった方々、すいませんでした。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話