短編1
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裸足の女

ある高層ビルには裸足の女がいるという。

そのビルは会社の他に洋服屋、雑貨屋、飲食店等あり俺もよく利用している。

裸足の女が本当にいたとしても、かなり高いビルだから俺は遭うことはないだろうし、ただの噂話に過ぎないだろうと思った。

ある日、いつものように彼女と夕食を食べに行き、その後お手洗いに行った。

珍しくトイレに人が一人もいなくてラッキーと思った。

用を足して手を洗い、全身鏡で身嗜みを確認しようと鏡を見たら俺の約3m後ろに女がいた。

髪は長くてボサボサで顔にかかって顔は見えなかった。例えるなら貞子だ。そして噂通り裸足だった。

俺は硬直してしまい、ずっと鏡に写る後ろの女を見ていた。

すると

「あー・・・あー・・・」

と言いながら女はゆっくり近づいてきた。

俺は我に返り全力でトイレを出た。そして待っていた彼女をビルの出入り口まで引っ張り帰宅した。

そのビルはこれからも利用するけど、一生トイレは使わないと誓った。

それにしてもなんで男子トイレにいたのだろうか?

怖い話投稿:ホラーテラー sagaすさん  

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