短編2
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黒い少年

私が中学二年の頃(現在高3)に経験した話です

あまり恐くないかもしれませんが、暇つぶしにでも一読下されば光栄です

その日自分はリビングで家族団欒でテーブルを囲んで夕飯を取っていたのを覚えている

食事を済ませ、

「宿題やんなきゃ」

と思い出した自分は食器を下げ、手を軽く洗い、自室に戻ろうとリビングを後にした

廊下に出ると明かりのついていない真っ暗な道をそのまま真っすぐと歩き、中腹ほど行った所の右手にある玄関の前を通過し、目の前に左右に隣り合うように並んだ二つのドアが現れたので、私はそのうちの右側のドアを開いた

部屋に入ると母親が最近買ってきてくれた芳香剤の香りを楽しみつつ勉強しようと椅子に腰かけた

しかし、自分はその時ある違和感を覚えた

玄関の前を通る時

視界の隅に何ものかを捕らえていた気がしたのだ

それが何であったのか必死に思いだそうとした

『・・・・・・確か座り込んでたな

・・・・・体育座りだった

・・・・・体は人なのか判別できないほど真っ黒・・・・・まるであの玄関の暗闇の中にぽっかりと穴が開いているような・・・・・

・・・・そして、男の子だった』

記憶をこうして辿って行くうちに自分はある矛盾に気づいた

何故体が人なのか判別できないほど真っ黒だったのに

『男の子だ』

とまで詳しいことまで気付けたのか

しかしその時の幽霊などに無頓着な自分は気のせいだ、と思い勉強に取り掛かった

翌日、例のように家族で夕飯をとっていると姉が口を開いた

「ねぇねぇ、・・・・・最近玄関が変なの・・・・・」

自分は耳を疑った

恐る恐ると震えるような口吻で姉に尋ねた

「もしかして・・・・・・黒い少年??」

途端に姉は興奮しだし身をのりだしながらこう言った

「あんた・・・・・見えてんの??」

母は何が何だか状況を掴めていない様子でこちらを見ていた

「あんた達何の話してんの??そんなに興奮しちゃって・・・・・」

姉 「実はね、最近玄関通る度に人の気配がしてさ。気にしてるうちに変なのが見えてきちゃって・・・・・ずっと気のせいだと思ってたんだけどね・・・・・A(自分)にも見えてるみたいなの。」

母 「変なのって??」

自分 「真っ黒な少年。いっつも玄関に座り込んでるんだ。」

母 「そんなの気のせいに決まってるじゃない。」

母は笑いながら一蹴した

しかし、自分は姉が何とも言えぬ眼差しでこちらを見ているのに気づいた

姉 「ちょっと待って・・・・・今あんた『座り込んでる』って言った??」

自分 「言ったけど・・・・それがどうかしたの??」

姉 「あたしが見るときはいつも立ち上がってるのよ・・・・・」

自分は鳥肌が立った

今でもあの少年がなんだったのかわかっていない

オチ無しで加えてつまらくてすいませんでした

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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