短編1
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御左口 11完

「御神体を作って、魂を収めてある。

今でもここの守り神として居てくださってるよ」

C「あのB子ちゃんが舌を切られるって言ってたのは本当ですか?」

「ミシャグチの祟りが猛毒のように全身にまわればA君は助からない。

それを断ち切る方法は酷な話だが舌を切ることだ」

C「それでA君のお母さんは僕を憎んで」

「…張り合いだな。君は悪くない。

A君という生きがいを急に手放さなければならなくなった。

理不尽だとわかっていても今は人を恨み憎むことで何とか生きる気力を保っているのだ。

君にはすまないが、しばらく我慢して堪えてあげてくれないかな?」

C「うん。難しくてよく僕にはわからなかったけど、おじいちゃんは凄い人なんだね」

「ごめんください」玄関から声がした。「迎えがきたようだな。行ってあげなさい」

C「うん」

母親が迎えにきた。「ご迷惑にならないうちに帰るわよ。

ちゃんとお礼を言ってきなさい」

C「はい。おじいちゃ~ん!!…あれ?お礼言ってくるから、お母さんは待ってて」

部屋に戻ると、おじいちゃんはいなかった。

ただよく似た顔の写真が額縁に入って飾られていた。

後日談だが、数年後に旧トンネルは何らかの事情で封鎖された。

ミシャグチは密かに別の土地へ移されたんだろう。

俺は今もA君の帰りを待っている。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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