短編1
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藁人形

これは前に、祖母から聞いた話。

祖母の家は山と畑に囲まれた田舎のど真ん中にある。

昔祖母の家の近所に住んでいたおっさんが死んだ。(Aさんとしておきます。)

Aさんはショック死で真夏にもかかわらず何故か服を着込み、髪の毛は真っ白になっていたそうだ。

Aさんの異常な死に方を村の人は不気味がった。

その数日後、祖母の家から少し離れた山の中で木に打ちつけられた藁人形が見つかった。

そしてその藁人形はAさんの写真と共に打ちつけられついた。

藁人形だけでもかなり異様だが見つかった場所が更に異様だった。

それは木のてっぺん辺りに打ちつけられていたのだ。

村の人が木を伐採中に発見したらしい。

その木はかなりの高さでどう頑張っても人間がのぼれるような高さではなかった。

初めはまだ木が小さかった頃に打ち付けられたのではといわれていたが、人形や写真に目立った汚れもなく何より刺さっていた釘か全く錆びていなかったので最近打ちつけられたものだという事になった。

いったい何がAさんの写真と共に藁人形を打ちつけたのだろうか、Aさんの死とは関係があったあったのだろうかという謎は未だに解決していないらしい。

そして話し終えた祖母が

「きっとAさんは震え上がって死んじまうほど恐ろしいものを見たんだろうねぇ」

と笑みを浮かべながら言った。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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