中編2
  • 表示切替
  • 使い方

サヨナラの代わりに…

おはようございます。

ナナです。

これは私がまだ女子高生と呼ばれていた時代に起きた不思議な話し。

当時私は高校二年生。

高校生の頃、新鮮な事が沢山あって、刺激もあった。

当時私はちょっとした雑誌のモデルみたいな事も(現在、当時の写真を見ると、明らか罰ゲームみたいな化粧とか服装きて)やっていた。

そんな私がイケイケな時、桜の花びらと共にあのコはやってきた。

「初めまして、転校してきました、ハズキです」

その瞬間、ハズキは男子群をKOした。

あぁ、これが遺伝子の起こした奇跡か…

笑顔が可愛く、肌が白くて、目がクリクリで、スタイルよくて、頭もいいハズキ。

私は「出来杉子」という素敵なあだ名をあげた。

杉子…ハズキは持ち前の明るさで、すぐに皆と仲良くなった。

もちろん私も。

ハズキの席が後ろという事もあり、授業中ちょっかい出し合って、「そこのBセット(バカのB)うっさい!」といつも一緒に叱られる位仲良くなった。

私達は本当によく遊んだ。

カラオケ行ったり、遊園地行ったり、買い物行ったり、旅行したり、私がやっていた罰ゲームなモデルを一緒にやったり。

悩み相談をしたりされたり。

高校二年生の思い出にはいつもハズキがいた。

だけど…高校三年生の夏になってハズキは病気になった。

私は毎日の様にお見舞いに行って、くだらない話しして、ハズキはいつも笑顔だった。

でも…亡くなった。

亡くなってしまった。

年が明けて少し経った頃だった。

ハズキとは、12月に入る頃に面会謝絶になり、会えなくなった。

正月、私はハズキのお母さんに「新年明けましておめでとう!」と皆の寄せ書きの色紙をハズキに渡すよう頼んだ。

お母さんは「ありがとうね。」と涙を堪えながら受け取った。

私は今でも少し胸が苦しくなる。

当時の私の心残りは、最後に何も話せなかった事だった。ショックで卒業までどう過ごしたかよく覚えてない。

しかし私を救ってくれたのもハズキだった。

卒業式の帰り、私は何気なく校庭の桜の木の下にいた。気が付くと隣にハズキがいた。

怖くはなかった。嬉しかった。

ハズキはいつもの笑顔で「おめでとう」。

私は泣きながら「ありがとう」。

気のせいと言われてもいい、私はサヨナラの代わりに交わしたあの会話を、声を、忘れない。

今もカメラで撮った罰ゲームみたいなモデルのハズキは変わらず笑ってる。

ナナでした

怖い話投稿:ホラーテラー ナナです。さん  

Concrete 59189e6fb4d79119a63e92183ffb92aeb8f46031afd97d5db060811ce15c35e6
閲覧数コメント怖い
33400
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ